値下がりなどで保有する投資信託を見直そうと決めたら、どうしますか? 今回は保有投信を解約し、その解約資金を元に別の投信を買う「乗り換え」について説明します。
乗り換えとは、保有投信の値上がりが見込めないと判断し、逆に将来の値上がりが期待できる投信の購入を決めた時などに取る投資手法のことです。
まず、手順を確認しましょう。販売会社の窓口などで解約を申し込みます。午後3時までに申し込みを済ませた場合、円建ての国内資産に投資する投信なら当日、外貨建ての海外資産に投資する投信は翌営業日に取引が成立(約定)します。
解約で投信は現金化されますが、そのお金を実際に受け取る(解約資金の受け渡し)には、さらに4営業日ほどかかります。このため、土・日曜など休業日を挟むと、申し込みから解約資金を手にするまでに10日前後を要することもあります。
この解約資金を使って別の投信の購入手続きに入ります。新しい投信の約定までには、ここからさらに1、2営業日かかります。
以上が一般的な投信の乗り換えの流れですが、この2段階に及ぶ手続きをより簡単に進められる「スイッチング機能付き投信」もあります。
通貨選択型や為替ヘッジの有無を選べるタイプの投信には、この機能を備えたものが目立ちます。例えば「為替ヘッジ無しコース」から同じシリーズ投信の「ありコース」に変えると決めたら、販売会社の窓口などで乗り換え注文を出します。スイッチング機能が働き、解約と新規購入の手続きが同時進行するので、注文を出した当日か翌営業日には乗り換えが完了します。
また、スイッチング機能付き投信には、乗り換えで新規購入する投信の買い付け手数料を割り引くなどの優遇措置が用意されているものもあります。乗り換えを決断したら保有投信がスイッチング機能付きなのか、販売会社に確認してみると良いでしょう。
ただし、忘れてはいけないのが、投信は中長期の保有を前提とした金融商品だということです。解約などの申込日から約定日までに一定の期間が設けられるなど、短期売買には向いていないのです。
頻繁に乗り換えを繰り返すと、投資家が負担する手数料だけが、かさんでしまう可能性もあります。また、スイッチング機能付き投信で乗り換えても、通常の解約と同様、解約資金から信託財産留保額が差し引かれます。解約時に利益が出れば税金もかかります。こうした点には十分に注意しましょう。(リッパー・篠田尚子)