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 [15日 ロイター] - <為替> ニューヨーク外為市場では、ドル指数が一時1年1カ月ぶりの高値を付けた。中国の景気減速懸念や欧州のトルコに対するエクスポージャーを巡る不安を背景にドルが買われたほか、この日発表された米経済指標が底堅い内容となったこともドル相場を支えた。

 ただ、その後カタールがトルコに150億ドルの投資を約束したと伝わると市場心理は改善、ユーロは値を戻した。

 ある関係者は、カタールの投資やドイツとトルコ当局の協議などは「ユーロの下支えになる」と述べた。

 主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は一時96.984と2017年6月以来の高値を付けた。その後は横ばいの96.710で推移。

 ユーロ/ドル<EUR=EBS>は一時1.13010ドルと1年1カ月ぶりの安値を付けたものの、その後は横ばいの1.13430ドルに値を戻した。ユーロは対スイスフラン<EURCHF=EBS>で変わらずの1.12790フラン。

 <債券> 米金融・債券市場では国債利回りが3日ぶりに低下した。トルコ危機が他の新興国市場に波及していることへの懸念が続き、リスク選好が後退した。

 米2年債と10年債の利回り格差<US2US10=TWEB>も縮小。少なくとも2010年3月以来の低水準となる23.2ベーシスポイント(bp)となった。利回り格差縮小は市場の不透明さを示す。

 良好な米経済指標を受けて、利回りは一時上昇したものの、その後買いが強まった。

 サントラスト・アドバイザリー・サービシスの市場ストラテジスト、キース・ラーナー氏は「足元の市場心理はとりわけ新興国市場に対して脆弱で、為替がドル高に振れていることも不安材料だ」と指摘した。

 トルコリラ<TRYTOM=D3>は最安値から反発したものの、南アフリカランドZAR=やメキシコペソ<MXN=>など他の新興国通貨が下落した。

 <株式> 米国株式市場は下落。企業決算の一角が失望感を誘ったほか、貿易戦争がエスカレートの兆しを示す中、S&P総合500種<.SPX>は6月以来の大幅な下げを記録した。

 中国のインターネットサービス大手、騰訊控股(テンセント・ホールディングス)<0700.HK>が発表した四半期決算が約13年ぶりの減益となり、米ハイテク株を圧迫。S&P情報技術指数<.SPLRCT>は1.1%安となった。

 百貨店メーシーズ<M.N>が15.9%急落したことで小売株も売られた。メーシーズの四半期決算は既存店売上高や利益が予想を上回ったものの、利益率を巡る懸念が株価の重しとなった。

 貿易戦争を巡っては、トルコのエルドアン大統領が一部の米国製品に対する関税を2倍に引き上げたほか、中国が太陽光発電製品への関税を巡り米国を世界貿易機関(WTO)に提訴した。

 貿易に敏感なキャタピラー<CAT.N>やボーイング<BA.N>が下げ、工業株指数<.SPLRCI>を押し下げた。

 <金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、トルコなどの新興国通貨不安などを背景としたドルの堅調地合いが重しとなり、大幅反落した。

 米政府高官は14日、トルコ政府が拘束している米国人牧師を釈放しなければ、さらなる経済制裁も辞さないと警告。一方、トルコは15日、鉄鋼・アルミニウムの輸入制限への対米報復措置として、アルコールや乗用車などの総額5億3300万ドル規模の米国製品に追加関税を課したと発表。両国の関係が一段と悪化すれば、トルコの通貨安が再び進行し、他の新興国にも混乱が広がるのではないかとの不安がくすぶっていることから、ドルが「資金の逃避先」として物色され、ユーロなどに対して上伸。これを受け、ドル建てで取引される金塊などの商品が売られた。 

 <米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米国内の原油在庫の大幅な積み増しなどを嫌気し、大幅続落した。下落は3日連続。

 米石油協会(API)が前日夕に発表した最新週の原油在庫は前週比370万バレル増と、市場予想(ロイター拡大版調査)の250万バレル減に反して大幅な積み増しとなった。これを受けて、米国内の需給不均衡懸念が広がる中、原油相場は軟調に推移して いた。その上、米エネルギー情報局(EIA)がこの日午前に公表した最新週の原油在庫が前週比680万バレル増と、APIの数字を大幅に上回る積み増しとなったことから、相場はさらに下げ足を速めた。

 また、トルコ通貨不安など「新興国リスク」に対する警戒感がくすぶっていることから、外国為替市場ではドルが主要通貨に対して堅調に推移。ドル建てで取引される原油などの商品に割高感が生じていることも、相場を押し下げる要因となった。 

 

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