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 [16日 ロイター] - <為替> 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが前日に付けた13カ月半ぶりの高値から反落した。一方、米中が今月下旬に貿易協議を再開するとの報道で、中国人民元は昨年1月以来の安値から反発した。

 報道を受けて米中の貿易摩擦が改善するとの期待が高まったが、この協議が通商問題の解決につながるかどうかは、なお疑問が残る。

 インベスコのチーフストラテジスト、クリスティナ・フーパー氏は、次回の協議で何かが決まるのかという点については「かなり慎重に見ている」と指摘。「ただ、市場は期待をつなぎ止める何かを探している」と述べた。

 トランプ大統領はこの日、「資金がわれわれにとって重要なドルに流入しつつある。これまであまり見られなかったことだ」とツイッターに投稿し、このところのドル高を評価する姿勢を示した。

 また、米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長もCNBCのインタビューで、強いドルは米国経済への信頼の表れと指摘した。

 <債券> 米金融・債券市場では国債利回りが上昇。6月以降中断していた米中の通商協議が再開すると伝えられたことでリスク選好が改善し、安全と見られる資産への買いが後退した。

 中国商務省は16日、王受文商務次官が率いる代表団が通商協議のため8月下旬に米国を訪れると発表した。

 DAダビッドソンの債券トレーディング部バイスプレジデント、メアリーアン・ハーレー氏は、米中協議再開のニュースで市場は株高・債券安の展開になったと指摘した。

 10年債<US10YT=RR>価格は7/32安。利回りは前日の2.851%から2.877%に上昇。2年・10年債の利回り格差<US2US10=TWEB>は前日の23ベーシスポイント(bp)から25bpに拡大した。

 ただ、トルコ当局が拘束している米国人のブランソン牧師を解放しなければ同国に追加制裁を科す用意がある、とのムニューシン米財務長官の発言をきっかけに、国債価格は下げ渋ったという。

 <株式> 米国株式市場は反発し、ダウ工業株30種<.DJI>の上昇率は約4カ月ぶりの大きさとなった。前向きな企業決算が相次いだほか、貿易問題を巡る懸念が後退し、投資家心理が改善した。

 ウォルマート<WMT.N>が発表した5─7月決算は利益と売上高が市場予想を上回り、米既存店売上高は過去10年で最大の伸びを記録。株価は9.3%の大幅高となった。

 中国が通商協議のため米国に代表団を派遣すると発表し、貿易摩擦を巡る懸念も後退した。これを受けて関税の影響を受けやすい工業株が買われ、ボーイング<BA.N>は4.3%高、キャタピラー<CAT.N>は3.2%高で終了。S&P工業指数<.SPLRCI>は1.2%上昇した。

 S&P500の主要11セクターはいずれもプラス圏で引け、電気通信サービス<.SPLRCL>や主要消費財<.SPLRCS>の上げが目立った。

 第2・四半期の決算発表は終盤に入っており、既に発表を済ませたS&P500構成企業463社のうち79.3%が市場予想を上回っている。

 <金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、ほぼ横ばいとなった。

 中国商務省は16日、代表団が今月下旬に貿易協議のため米国を訪問すると発表。米中による貿易摩擦緩和に向けた協議が進展するのではないかとの期待が広がり、投資家のリスク回避姿勢が後退した。このため、これまで資金の逃避先として買われてきたドルが下落、ドル建てで取引される金塊などの商品に割安感が生じたことから買いが入り、昼ごろにかけてはおおむね堅調に推移していた。

 ただ、トルコ通貨リラの急落をきっかけに広がった「新興国リスク」に対する懸念は完全には消えておらず、ドルは午後に入って下げ渋る展開に。米利上げが今後も継続されるとの見方から金利とドルの先高観も強く、金利を生まない資産でドル建て商品でもある金塊は買いの勢いも続かなかった。 

 <米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米国と中国による貿易摩擦緩和に向けた協議の進展に期待が広がる中、エネルギー需要減退に対する懸念が和らいだことを好感し、4営業日ぶりに反発した。

 中国商務省はこの日、今月下旬に貿易協議のため米国を訪問すると発表した。これを受けて、米中「貿易戦争」の激化で世界第1、2位の経済大国のエネルギー需要が落ち込むのではないかとの懸念が後退し、石油相場は早朝からおおむね堅調に推移。また、この日は外国為替市場でドル買い・ユーロ売りが一服。ドル建てで取引される原油の割高感が和らいだ上、前日に約2カ月ぶりの安値を付けていた反動から安値拾いの買いも入りやすかった。