29日の東京株式市場は円安傾向に支えられ反発した。日経平均株価は前日終値比92円53銭高の9400円88銭と9400円台を回復した、TOPIXも同8.05ポイント高の779.44となった。
東証1部概算の出来高は18億1413万株と前日に続き20億株割れ、売買代金は9991億円と10営業日ぶりに1兆円割れとなった。最近の急上昇によるテクニカル面での過熱感があり、力強さは感じられない情勢だ。
東京市場は、前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合、S&P500などの主要指標が軒並み上げたことに加え、前場から対ドル、対ユーロでで円安傾向が進んだこと、東京市場に遅れて始まったアジア市場が香港ハンセン指数、上海総合指数などで4日ぶりに反発するなど堅調に推移したことなどから、後場に入って上げ幅を加速させた。為替は対ドルで82円台前半、対ユーロで106円台と、ともに円安傾向で推移した。
昼のバスケット取引は183億5500万円が成立し「売り買い均衡」と伝えられた。後場の日経平均は前日終値比54円高の9362円でスタート。一時、100円を超す上げ幅になったが、その後はモミ合いが続き、結局、大引けは同92円53銭高で引けた。円安傾向を手掛かりに輸出関連株など幅広い銘柄に買いが入った。
東証33業種別の騰落率では、値上がりが32業種と全般的に買われた。海運が3.27%高でトップ、次いで鉄鋼、空運、紙・パルプ、石油などを中心に買われた。唯一の値下がり業種は保険で0.24%安だった。
東証1部の値上がり銘柄数は1140(全体の67.4%)、値下がり銘柄数は417(同24.6%)、変わらずが132。トップの値上がり銘柄は、29日付けで私的整理による再建が一部報道された中山製鋼所が、筆頭株主の新日鉄住金や銀行団の支援等も好材料に、前日終値比55%の値上がりとなった。また、ファーストリテイリングが過熱感が表れる中で同60円高と10日連騰。日立製作所と三菱重工業の14年電力事業統合が後場ザラ場中に一部報道されたが、材料視はあまりされなかった。
株式市場では「日経平均の過熱感(11月中下旬の2週間で762円上昇)が残っており、月末接近もあって市場エネルギーは盛り上がりが欠けるが、出来高がついてくれば力強さも出て来る」(大手証券)との見方が聞かれる。明日に向けての株式市場の材料としては、為替の動向に加え、29日20時から動画サイトで開催予定の党首討論などが注目される。