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『上昇相場と下降相場、どちらが儲かるか』【森田レポート】

2009年4月3日17時4分

1980年代後半のバブル相場の時、信用取引をしている個人投資家の90%以上が負けていたと言われています。バブルの時の大幅上昇相場では『買ったあとに株価が上がります』から、株式投資をしていれば『儲かる』はずなのですが、実際には信用取引をしている投資家の90%以上が負けていたのは『どうして』なのか?

世の中は99%の錯覚と1%の真実で成り立っていると言われています。そして、上昇相場は儲かり、下落相場は儲かる確率が低いというのは『錯覚』なのです。

なぜならば、上昇するということは『次は下落する』ということで、その下落が何時来るか分からない。しかし、上昇している間は『買えば儲かるので、買う』という投資家心理で株式市場が上昇するのが『上昇相場』です。

したがって、勢いの良い上昇相場ほど『儲かる』という錯覚を投資家がするのも当然と言えます。なぜ、錯覚なのかと言いますと、次の理由によります。

(1)上昇中に投資をするということは『何時、下がるか分からない』から、儲かったら早く売る=利益は小さくなる=ということになります。

(2)そして、下落に転じる直前に買った時には、上昇の勢いが強いほど『下落のスピードが早く、下落率も大きくなります』から、当然『損失も大きくなる』ということになります。

つまり、小さな利益を積み重ねても、一度の大きな損失で『利益は吹っ飛び、逆に大きな損失を被る』ということになります。

結論1

上昇相場は、上昇の勢いが強いほど『下げに転じた時の損失が大きくなる』が、下げに転じる直前が一番勢いが良くなるので、たくさんの投資家が参加します。ですから、株価の天井圏で『一番出来高が多くなる=損する投資家がたくさん出る』ということになります。

結論2

上昇の勢いが強く、上昇率が高くなると、どうしても『買わないと損する』と思ってしまいます。しかし、損はしません。儲け損なうだけです。そして、儲け損ないを防ぐだめに、高値で買えば『相場が転換した時に大きな損失』を被りますし、一番問題なのは『何時、相場が下落に転じるか分からない』ということと『下落に転じる直前が、一番勢いが良いので、まだ上がると錯覚する』ことです。

なぜ、錯覚するかと言いますと、それまで『もう、下がるだろう』と思って、下げを待っていた投資家が『我慢できなくなって、最後に買う』ことで、出来高が増加するのです。

この待っていて我慢できなくなった投資家とは、待ち伏せ買いの投資家であり、待ち伏せ買いの投資家は『忙しい投資は合わない投資家』ですから、自分の性格と合わない、高値圏の投資はすべきではないということになります。

下落相場が儲かる理由

下落相場ならば、どこで買っても儲かるのか。株式市場には『もうはまだ、まだはもう』という諺がありますように、そろそろ買い場かと思う時には『まだ株式市場は下がる』可能性が高く、投資家が『まだ、買い場ではない』と思う時に、株式市場が上昇に転換します。

別の諺に『犬が西向きゃ、尾は東』『人の行く裏に道あり、花の山』というものがありますが、これは株式投資では『多くの投資家と逆の行動を取らなければ勝てない』という意味です。

では、下落相場のどこで買うかということですが、これは『転換する確率が高い』と思われる時です。この転換点を投資家は『色々なテクニカル指標』によって探しています。

なぜ、下落相場の方が儲かるのか

株式投資に100戦100勝、勝率100%はありません。つまり、10回投資すれば3〜4回は負ける確率が高いと言えます。ただし、これは『どの相場でも』という意味ではありません。

相場が大きく下がった時に買うということは『タイミング勝負』となります。タイミングが合えば、投資した銘柄の全てが勝つという確率が高くなりますが、タイミングが間違ったときには『負ける』ということになります。

問題は『負け方』となります。高値で買えば『損失率』が大きくなりますから、年間の利益率が大きく下がります。安値で買いますと『損失率は小さくなります』から、利益で十分カバーすることができ、年間の利益率も大きくは下がりません。

例えば、勝ったときには15%の利益で売り、負けた時には5%の損失で売ることができれば、2回投資して1勝一敗でも『利益率は10%』となります。つまり、勝率五割でも年間を通せば『勝者』になることができます。

逆に高値で買って、負けた時に15%、買った時には5%という結果になりますと、勝率は同じ50%ですが、利益率はマイナス10%となります。

この違いは『大きく上がった時に投資するか』『大きく下がった時に投資するか』だけの違いとなります。

現在、取るべき投資戦略は何か?

株価指数(日経平均やTOPIX)が大きく上がると、次には大きく下がります。もちろん、株式市場を取り巻く環境によって、上昇期間と上昇率は変わります。ケンミレでは『大きく上がった時には、上昇材料を考える』のではなく、大きく上がったという事実だけを見ることにしています。

そうしますと、日経平均は17営業日で26.5%上昇したという事実が見えてきます。この事実は何かと言いますと、今の日経平均の水準は『高い』ということです。

ケンミレでは『大きく下がったときに買う』という投資戦略を取っていますので、今は買い場ではないという結論になります。

大きく上がれば、大きく下がる(山高ければ、谷深し)のが株式市場ですから、ケンミレ式投資方法では『大きく下がるまで待つ』という投資戦略になります。
3月10日から上昇していますので『待っても1カ月くらい』ではないかと思われますから、慌てて高値圏で買うのではなく『1カ月待つ』方が、株式投資で負ける確率を減らし、勝つ確率を増やせるのではないかと思います。

では、1カ月待っても株式市場が下がらなかったらどうするかということですが、答えは『下がるまで待つ』ということになります。

1990年代、1992年、1995年、1998年と、日本では3回の大型景気対策が実行されました。この時に、株式市場は例外なく『大幅上昇』となりました。

しかし、チャートを見れば『2回以上、中期下落波動が引かれていました』ので、今回も大型の景気対策が実行されたとしても『1年間で2回程度は、大きく下がった買い場』が来るのではないかと思っています。

森田の空売りのついて

空売りしてから、3日間、株式市場は上昇を続けています。したがって、今現在の空売り銘柄については『8.5%の評価損』となっています。

私は自分が想定したシナリオと株式市場の実際の動きが違ったときには『株価の動きに関係なく、いったん売却して、仕切り直しをする』と何時も言っています。

しかし、今回は、なぜ、翌日『自分のシナリオと違った=4月1日から下がる』のに、買い戻しをしなかったのかと言いますと、それは『実験』をしているからです。

何の実験かと言いますと、株式市場は中期では『3カ月前後のサイクル』となる傾向がある、信用取引は6カ月取引ですから、株式市場が上がった時に空売りすれば『3カ月以上持てば、損はしないか、少なくなるか、儲かるか』のいずれかになるはずだという検証です。

もちろん、一回一回の相場には『特徴』がありますから、すべて同じになるわけではありませんが、理論ではなく実践で体験するために『今後も、株式市場が大きく上がったら、空売りする』『更に、上昇して、次の強い上値抵抗ラインまで上昇したら、もう一度売る』などの実験をしたいと思っています。

シミュレーションでも良いと思う人もいますが、ケンミレは『欲望と恐怖心の分析』をしています。ただ、『微妙な感情』が分かりませんので、実践しています。

▼来週の予定

レポート担当 : ケンミレ株式情報 森田謙一

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