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 毎月分配型から、資金流出が続いています。昨年5月以降14カ月連続の流出超で、その間の純流出額は3兆2249億円に達しました。

 毎月分配型は「年金以外の定期収入」というニーズをすくい上げて、投信市場の拡大をリードしてきました。その純資産総額はピークの2015年に一時43兆円を超え、投信全体の70%を上回ったこともありました=グラフ。

 しかし、6月末現在では、純資産総額が26兆円を割り込み、投信全体に占める割合は40%にまで低下しています。毎月分配型から資金流出が続く背景には、金融庁が長期の資産形成に不向きとして批判を強めたことがあります。

 「分配金を毎月支払う」という仕組み自体は悪いものではありません。しかし、現在の毎月分配型には元本の取り崩しで異常に高い分配金を捻出しているものが多く問題です。分配金が多ければ、高い信託報酬(運用管理費用)も高く感じないと錯覚させるのも問題です。

 毎月分配型から資金流出が続く一方、投信全体への資金流入は好調です。1~6月の純流入額は2兆9818億円で、上半期としては15年以来の高水準でした。さらに、毎月分配型を除く投信への純流入額は4兆5234億円で、上半期としては統計をさかのぼれる03年以降で最高でした。

 個別の投信をみても、純流出額トップ5はすべて毎月分配型です=表上。その中で、1~3位はかつて多額の資金を集めた、米国など海外の不動産投資信託(REIT(リート))に投資する投信です。

 一方、純流入額トップ5には、世界の株式を対象とする投信が並びました=同下。特に、電気自動車(EV)やロボットなどが投資対象のいわゆる「テーマ型」が目立っています。毎月分配型を売りづらくなった販売会社が、顧客の目を「テーマ型」に向けさせているのでしょうか。

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 担当=DZHフィナンシャルリサーチ・野口文高
 トムソン・ロイター提供のリッパー投資信託情報から

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 このコラムはトムソン・ロイターが提供するリッパー投資信託情報を基に、DZHフィナンシャルリサーチが担当しています

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