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 海外REIT(リート)(不動産投資信託)に投資する投資信託から、資金流出が続いています。かつて多額の資金を集めた「新光US-REITオープン」など、いまや純流出額ランキングの常連です=表上。

 海外REITを取り巻く環境は2014年まで非常に良好でした。米国のREIT指数は14年までの3年間、超低金利が追い風となって36%上昇。円ベースではさらに円安の恩恵を受けて2倍を超える上昇でした。

 先ほど挙げた「新光」を例に取ると、年率20%超もの分配金を支払ってなお基準価格は上昇したのです=グラフ。しかし、超良好な運用環境は長く続きませんでした。15年からの3年間をみると、米国のREIT指数は円ベースではわずか0.7%の上昇で、「新光」の基準価格はほぼ分配金の額だけ下げました。

 REITは、「年金以外の安定した定期収入」を求めるのに適した金融商品と言えます。投資家の資金を集めて不動産に投資し、賃貸収入などを配当する仕組みなので、小口の資金でさまざまな不動産の「大家」になれるからです。さらに、REITの段階ではほとんど課税されないことも大きなメリットです。

 しかし、「新光」など海外REIT投信の高い分配金は大きな誤解の元でした。

 「新光」の信託報酬は年率1.53%(税抜き)。20%前後の分配金が続けば、それほど高くないとも思える水準ですが、米REITの配当利回りは年率4%程度です。

 配当に加えて値上がり益が見込めるとしても、20%前後という高い分配金は長く続けられるものではなく、1.5%前後の手数料は大きな負担です。海外REITでも、最近は低コストのインデックス投信が登場しており、長期投資の有力な選択肢です。

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 担当=DZHフィナンシャルリサーチ・野口文高
 トムソン・ロイター提供のリッパー投資信託情報から

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 このコラムはトムソン・ロイターが提供するリッパー投資信託情報を基に、DZHフィナンシャルリサーチが担当しています

トムソン・ロイターhttp://jp.reuters.com/