写真・図版

  • 写真・図版
[PR]

 2月は、投資信託市場から多額の資金が流出しました。リッパーの推計では、上場投資信託(ETF)以外の株式オープン投信は、2721億円の純流出。14カ月ぶりの純流出となった昨年12月の後、今年1月は純流入に転じたものの、2月は再び流出超過に戻りました。1~2月の累計では1546億円の純流出で、この期間の流出超過は2012年以来のこと。アベノミクス相場が始まって以降、初めてです。

 個別で純流入額が最も多かったのは、1月に新しく設定された投信です=表。毎月分配型が5位までに3銘柄。表にはありませんが10位までにも2本がランクインし、風向きの変化を感じました。昨年、一貫して純流出が続いた毎月分配型に、また資金が入り始めたのでしょうか?

 いいえ、昨年の純流出額上位の常連だった毎月分配型は、表にはもれたものの、純

流出額ランキング6位~10位に3本。相変わらずの流出超過です。

 そこで、毎月分配型の種類を丁寧に見てみました。するとグラフのように、興味深い結果が。不動産投資信託(REIT)に投資するリート投信のうち、毎月分配型の銘柄をピックアップすると、資金の純流出入に国・地域による違いが浮かび上がったのです。アジアや日本のリート投信は純流入、北米やグローバルは純流出となりました。

 金融庁が問題視した無理な分配金は、多くの銘柄で分配金額が下がって正常になりつつあるように思われますが、まだ不十分なのでしょうか。それとも、米国の金融政策の行方や世界の政治不安、不透明な景気を、投資家が嫌っているのでしょうか。

 今のところ、国内外ともREIT自体の運用は好調で、基準価額は上がっています。それでも資金流出は止まりません。

    ◇

 担当=DZHフィナンシャルリサーチ・石原敬子

 トムソン・ロイターのファイナンシャル・リスク部門の名称はRefinitiv(リフィニティブ)に変わりました

    ◇

 このコラムはトムソン・ロイターが提供するリッパー投資信託情報を基に、DZHフィナンシャルリサーチが担当しています

トムソン・ロイターhttp://jp.reuters.com/