≪要約≫
誰もが株式投資は「勝つ」ために行っているはずですが、何をもって「勝つ」というのかを明確に定義して投資している人は少ないと思います。実はこの「勝つ」という目的の定義があいまいで、それが原因で「塩漬け株」を作ってしまう投資家がたくさんいます。
≪本文≫
(1)「勝率9割」でも負けることもある
誰でも株式投資は「勝つ」ために行っているはずで、最初から「負ける」ことを目的に投資している人は一人もいません。
問題は、何をもって「勝った」と定義するかということです。
基本的に株式投資は誰もが「勝つ」ために行っているわけですから、投資する前に細かな分析やチェックをして「勝てる」という確信を持って投資をします。ところが「勝てる」と確信して投資しても、必ず勝てる取引ばかりではありません。下記のチャートをご覧ください。

株式投資の基本は「安いとき買う」「高いときに売る」ですから、このセオリー通りにチャートの下がったところで買って上がったところで売るということを繰り返せば、株式投資で勝って利益も積み上がっていきます。しかしこのまま「安いときに買う」をずっと続けますと、最後は必ず損をします。

なぜなら、TOPIXであっても日経平均であっても個別銘柄であっても株価は「小さな上昇と下落」を繰り返しながら動いていますが、実はこの「小さな上昇と下落」がいくつか集まって「大きな上昇と下落」を繰り返しているからです。

つまり「大きな上昇」の後には必ず「大きな下落」が起こりますので、「小さな上昇と下落」の下がったタイミングで買い続けますと最後は「大きな下落」が起こって損をするということになります。
そうしますと、「買った銘柄はすべて儲けて売る」と考えて投資しても、投資した銘柄すべてで「勝つ」ことは非常に難しいということになります。つまり最初のチャートの例でいいますと、7回目までは勝つことができても、最後の1回で大負けしてしまえば“7勝1敗の勝率87.5%でも損益トータルすれば損をする”ということになってします。
それでも「買った銘柄はすべて儲けて売る」という気持ちでいますと、“上がって欲しいという思惑通りに株価が上昇”すればラッキーですが、株価は“買った人の思惑まで考えて動きません”ので、最悪のケースでは“さらに株価が下がって損が拡大する”ことになってしまいます。これが一番最悪なケースで、いわゆる『塩漬け株』で敗者の典型例となります。

話を元に戻しますと、つまり“何をもって「勝った」と定義するか”ということですが、以上のように考えますと「一回一回の取引で勝つ」ことができても結果的に“負けてしまっては意味がない”ということになります。そこでケンミレでは、株式投資を行っていた期間のトータルで利益が出てはじめて「勝った」と定義しています。
言い換えますと、株式投資で「勝つ」とは「勝率ではなく年間トータルの利益率」ということができます。
ただし「いつからいつまで」という期間の決まりがないと、「勝った」「負けた」の判断ができませんので、ケンミレでは「年始から年末まで」の一年間をトータルして目標利益を実現することができれば「勝った」と定義しています。
そうしますと、投資する前に細かな分析をして「勝てる」という確信を持って投資した銘柄に対して、どのような心構えや手法で対応すれば「年間トータルしたときに勝てるのか?」ということになります。
実はこの心構えや手法が最初にマスターできれば、敗者の道を脱出して勝者への道に進む大きな第一歩を踏み出すことができるようになると思います。しかし「頭では分かっていても、いざ株式市場と向き合うとできない」という厄介な問題でもありますので、続きは明日レポートしたいと思います。
レポート担当 田中達也
【時事戦略レポート】話題のテーマで考える株式投資
寄り付き前のチェック項目を再確認
【チャートに強くなろう】
第6回 株価の上げ止まり、下げ止まりを見つけよう(1) -「抵抗ライン」とは?
【株式投資で知っておいたほうが良いこと】
第24回 一般的な抵抗ラインと一緒に株価の転換点を予測する方法(中編)