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投資した銘柄すべての銘柄に勝ちたい投資家は敗者【二】

2008年4月25日

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≪要約≫

「損することも起こりえる」ということを前提にしますと、「どうすれば損をする確率を減らすことができるか?」を考えることがとても大事ということになります。今回は「損切り」の基本的な方法と「損切りしない」ための考え方についてレポートします。

≪本文≫

(2)敗者の道を歩まないために
株価は常に「小さな上昇と下落」を繰り返し、そしてこの小さな上昇と下落がいくつか集まって「大きな上昇と下落」を繰り返しています。

ケンミレではこの「小さな上昇と下落」の動きを短期波動、そして「大きな上昇と下落」の動きを中期波動と呼び、株式投資で売買タイミング=買いタイミングと売りタイミング決めるときの重要なポイントとして考えています。なおこの売買タイミングにつきましては、次回の「1回の投資で大きく儲けたい投資家は敗者」で解説します。

さて、前回は「大きな上昇の後には必ず大きな下落」が起こりますので、「小さな上昇と下落」の下がったタイミングで買い続けますと、最後は必ず「大きな下落」が起こって損をするということについてレポートしました。

つまり「いつも勝ちたい」「投資した銘柄すべてに勝ちたい」と思って投資するほど、最後の大きな下落に気付かずに持ち続けてしまい、最悪のケースでは「それまでの利益をすべて吹き飛ばして結果的に損をする」ということになってしまいます。

◇「買う回数」を決めて投資する

株価は小さな「上昇と下落」がいくつか集まって、大きな「上昇と下落」を繰り返しています。ということは、投資した銘柄でできるだけ勝つ確率をアップするためには「小さな下落で買うのは4回まで」というように、回数を決めて投資するというルールを作ることで「買い続けて損をする」ことを防ぐことができます。

しかしこの方法の欠点は、「小さな下落が何回まで続くか?」を事前に知ることはできないということです。3回まで続くのか、4回まで続くのか、それとも5回6回と続くのかは誰にも分かりません。

「小さな下落が何回続くのか?」ということは将来の話ですから「誰にも分からない」となりますので、失敗して損をすることを「100%避けることは不可能」ということになります。つまり株式投資で「勝つ」ために、投資する前に細かな分析やチェックをして「勝てる」という確信を持って投資をしたとしても、全部の投資で勝つことは不可能ということをまず認識しなければなりません。

「損することも起こりえる」ということを前提に発想を切り替えますと、株式投資で勝つためには「勝つために必要な知識や技術」の前に「どうすれば損をする確率を減らすことができるか?」を考えることがとても大事ということになります。

◇どうすれば損をする確率を減らすことができるか?

「できるだけ勝ちたい」「投資した銘柄のすべての銘柄で勝ちたい」というのは、投資家の“欲”です。しかし、株式市場や個別銘柄の株価は“投資家の欲まで考慮”して動いてくれません。しかし“欲”は人間の本能ですから、自分の力でコントロールすることが難しく、自分の力でコントロールすることができない人は“何かのルールを作って機械的に対処する”しか方法はありません。

その一つが、人間の“欲”が一番出るのは「損益が確定する売るとき」ですので、「何%上昇したら売る、何%損したら売る、何日経過したら売る」という売り値の条件を決めて機械的に実行するという方法です。たとえば「15%上昇すれば下落している」という銘柄があれば、その半分の「7%〜8%上昇すれば売る」というルールを決めて売るようにすれば、確実に売れる可能性は高くなります。

また「損することも起こりえる」ことを前提に考えますと、同じように損切りのルールも決めて投資します。たとえば、「15%下落すれば上昇している」という銘柄があれば、「15%以上下がれば損切りする」というルールを決めて損切りすれば、損失の拡大を防ぐことができます。

そうしますと2勝1敗でトントン、3勝1敗でもプラス6%〜9%の利益が残りますので、「小さな下落で買うのは4回まで」というルールと一緒に投資しても、損失を最小限に抑えることができます。

しかしこの方法をとったとしても、銘柄によっては「いつも15%上昇すれば下落」していたり、また「いつも15%下落すれば上昇している」というように規則正しく株価が動いている銘柄ばかりではありませんので、実際の投資では銘柄ごとのチャートの癖などを分析する能力が必要になります。

そうしますと初心者の方には「難しい」となりますし、そもそも「ルールで決めた通りに損切り」しようと思っても『すでに大きな損失』をしていますと、さらに損切りすることに躊躇して「損切りできない」となってしまいます。

◇できるだけ損をする確率を減らすにはどうすれば良いか?

つまり、損切りができるということは『すでに大きな損失になっていない』ことが絶対条件であり、大きな損失にならないためには『高値では買わない』ようにすることが重要ということになります。

つまり「損切りしなければいけない状況」になるということは、『買い方が悪かった』ということが根本的な失敗の原因ということになり、株式投資で一番大事なことは『損切りの仕方』ではなく『損切りしなくても良いところで買う』ということです。

損切りしなくても良いところで買うためには、株価が「小さな上昇と下落」がいくつか集まって「大きな上昇と下落」を繰り返しているのであれば、「大きく下落したときしか買わない」というルールを決めて投資することです。

年間の投資チャンスは減りますが、「失敗する確率も大きく減る」ことになりますので、「失敗しなければ勝ちしか残りません」から確実に利益を積み上げていくことができるようになります。

◇結論

多くの個人投資家は「できるだけ多く投資したい」「投資した銘柄すべてで勝ちたい」と考えて株式投資をしています。しかし何ごとにも「レベルアップ」のステップがあるように、株式投資にも踏むべきステップがあります。

・まずは「負けない」ためにはどうすれば良いか?
・次に「勝つ」ためにはどうすれば良いか?
・最後に「もっと勝つ」にはどうすれば良いか?

まずは焦らずに「負けない=確実に利益を積み上げる」ようにして、利益が積み上がれば「投資チャンスを増やす投資手法」という上のレベルにトライするというステップを踏んでいけば、株式投資で勝つことはそれほど難しいことではないということになります。

◇相場環境について

4月9日に中期下落波動が引かれてから、「押し目待ちに押し目なし」の状態が続いていますが、本日の上昇でTOPIXは一つの「節目」に到達した格好となりました。

4月17日のレポートでも書きましたように、TOPIXはこれまで続いてきた下落トレンドのオーバーバリューラインに到達しましたので、「抜けなければ下落トレンドが継続」となりますが、「抜ければ横ばいトレンドに転換」の可能性も出てきました。

ただし、マクロのチャートで見てみますと、横ばいトレンドの「オーバーバリューライン」は目先の上値抵抗ラインになる可能性もあると見ることができます。

したがって、リスクを抑えた投資を最優先に考えたい投資家は「フェアバリューに戻ろうとするときの押し目を待つ」、またTOPIXに代表される株式市場が上昇している=リスクが高くなっていることを前提で投資したい投資家は「出遅れている割安インデックスの中から割安銘柄に投資する」という方法で対応することになります。

前者の方法で銘柄を探す場合は、『最適指標銘柄探し』で抽出銘柄数が増えるのを待つか、『割安銘柄探しソフト』でリスクが一番低い大市場で銘柄が抽出されるのを待つことになります。一方、後者の方法で銘柄を探す場合が、『割安インデックスマップ』となります。

レポート担当 田中達也

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