≪要約≫
「長期保有こそ個人投資家が株式投資でリスクを抑える方法」という考え方があります。しかし長期保有は一方で「何が起こるか分からないリスクにさらす」ことにもなりますので、ケンミレでは『一回で大きく儲ける』のではなく『確実に売って利益を積み上げる』ことが財産構築に向いた投資手法と考えます。
≪本文≫
(1)長期投資の幻想
個人投資家にとって株式投資で確実に財産を増やすには「長期投資が基本」と書いてある本がたくさんあります。たしかに松下電産業や任天堂などを昔から持っている投資家は、株価の上昇分や無償増資などの評価分も含めますと当初の投資金額が「何十倍、何百倍になった」ことも事実です。
しかし一方で、上場した初日に買ってそのまま持ち続けていたら元本を大きくした下回ったままのNTTのような銘柄もあるように、必ずしも「長期で持ち続ける」ことが正しいとは限らないともいえます。
松下電産や任天堂が大きく上昇することを「昔の時点で予想できた投資家」はまずいないでしょうし、NTTにしても上場した後に「バブル相場が崩壊」したり「日本経済そのものが構造不況」におちいったりすることを予想できた人はほんの一握りだったと思います。

つまり「一回の投資で長期間保有して大きく儲けよう」という投資手法は、見方を変えれば「将来何が起こるか分からないリスクに長期間さらすことになる」と考えることもできます。
たとえば「今」に置き換えて考えてみても、明日や一週間先の株価の動きさえ予想することは難しいのに、これから10年先や20年先に株価が何十倍にもなりそうな銘柄を探すということは、よほどの相場感と銘柄の見識眼を持っていたとしても「ほぼ不可能」という見方もできます。
また仮にそのような銘柄を見つけたとしても、買った後に上昇相場が続けば良いのですが、横ばい相場や下落相場もあったりしますので「必ず報われる」とは限らないといえますし、1990年のバブル相場の崩壊前や2000年のITバブルの崩壊前に買った投資家で「今でも買い値を下回ったままの塩漬け株をたくさん抱えている投資家」もたくさんいます。
(2)一回で大きく儲けるのではなく、確実に売って利益を積み上げる
このような見方で株式投資を考えますと、長期間持てば持つほど「リターン(利益)」が大きくなる」可能性がある反面で、「リスク(損失)も大きくなる」ということになります。つまり長期投資であるほど「ハイリスク・ハイリターン」と見ることができますので、10年先や20年先でなくても「できるだけ1回の投資で大きく儲けよう」と考えて投資することはハイリスクな投資手法となります。
したがって、株式投資で可能な限りリスクを抑えて“財産を確実に増やすことを最優先に考える”のであれば、ケンミレでは『一回で大きく儲ける』のではなく『売れるときに確実に売って利益を積み上げる投資手法が良い』と考えて、投資理論を整備し実現するための投資ソフトを開発しています。
その基本になるのが、前回のレポートで書きましたが「株価は常に小さな上昇と下落を繰り返している」ことと、この小さな上昇と下落がいくつか集まって「大きな上昇と下落を繰り返している」という、波動の考え方です。
そしてケンミレではこの「小さな上昇と下落」の動きを短期波動、そして「大きな上昇と下落」の動きを中期波動と呼び、株式投資で「売買タイミング=買いタイミングと売りタイミング」を決めるときのもっとも重要なポイントとして考えています。
次回は、この波動に基づいた「売り値」と「買い値」の決め方の基本、そして「売った後に上がっても悔しいと思わない」ための方法についてレポートします。
レポート担当 田中達也
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