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香りや音楽も楽しめる最新型のウォシュレット |
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80年発売の初代ウォシュレット。お湯をためるタンクが必要だった |
TOTOの温水洗浄便座「ウォシュレット」の発売から25年が過ぎ、累計出荷が2000万台を超えた。「おしりだって、洗ってほしい。」のCMで知名度を一気に高め、最新機種は音楽が聴け、香りが楽しめるまでに進化した。国内の世帯普及率は6割近くに達し、同社は「世界市場では、まずは中国」と富裕層をねらった市場開拓に乗り出した。
ウォシュレットの原型は福祉用具で、米国アメリカンビデ製のウォシュエアシート。TOTOは64年に輸入販売(69年から国産化)を開始。競合のINAXも同様のスイス製商品の取り扱いを始めていた。痔(じ)の患者らに重宝がられたが、当時は和式便器が主流で、水洗化率も低く、ヒットには至らなかった。
80年6月には、水温や噴水口の位置を調節できるように改良し「ウォシュレット」として発売。「感電するのでは」と不安も寄せられ、病院やゴルフ場などに売り込み、使い心地を体験してもらう作戦に出た。
転機は82年の「おしりだって――」のCM。「おしり」という単語を使ったCMには苦情もあったが、機能を真っ正面から訴える文句ではずみがついた。
内閣府の調査では、95年3月の温水洗浄便座の一般世帯普及率は23.6%だったが、05年3月には59.7%に拡大。TOTOが1000万台を出荷するまでに18年かかったが、2000万台までは7年で到達した。
ただ、INAXなどライバルとの競争は激しい。競争は温風乾燥やふたの自動開閉、便座を離れると自動的に水が流れるといった基本的な機能向上にとどまらない。メモリーカードに入れた音楽が聴け、香りが循環するなど、娯楽性も備え始めた。
年間200万台を生産する国内シェア首位のTOTOにとって課題は海外展開だ。04年の海外販売は4万7000台どまりだが、07年には14万台という目標を掲げる。
狙いは中国と米国。中国では、03年から現地生産を始めているが、巨大国家の生活習慣を変えることに苦心している。2月からは人気女優のケリー・チャンさんが「あなた、洗い始めてますか」と問いかけるCMを放映。イメージ戦略で突破口を開く考えだ。
ただ、米国ではバスタブの隣に設置するため電気配線への工夫が必要なほか、CMでは「おしり」など言葉に関する規制が厳しい。イメージ戦略だけでなく、「まずは体験」と病院やスポーツ施設への売り込みが続いている。