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投資家保護、なお課題 金融商品取引法成立

2006年06月08日

●先物規制は不十分

金融商品取引法の対象範囲

 幅広い金融商品に横断的に規制の網をかける金融商品取引法が7日、成立した。バラバラだった勧誘・販売ルールを統一することで投資家保護を図り、政府が打ち出す「貯蓄から投資へ」という流れをさらに強めるのが狙いだ。ただ、一般投資家の被害が際立って多い商品先物取引への規制が依然不十分なことや、銀行預金や大半の保険は横断規制の対象から外れるなど、積み残した課題も少なくない。

 ライブドア・村上ファンド事件など、証券市場を揺るがすできごとが相次ぐ中で立案・審議されたため、全体に規制強化の色が濃くなった。一部の機関投資家は「厳しすぎて資金が海外に逃げる」と懸念している。

 それでも、国会審議では「一般投資家の保護にはまだ不十分」との意見が根強かった。野党側が最大の問題と指摘したのが、希望しない人に取引を勧める「不招請勧誘」の禁止対象だ。当面は、リスクの大きい外国為替証拠金取引だけで、この取引同様、一般投資家の被害が多い商品先物取引については見送った。

 商品先物取引は、経済産業省と農林水産省が所管する商品取引所法に基づく。政府は(1)05年施行の改正法で勧誘規制を強めた(2)年7千件以上だった苦情件数が05年度は4千件に減少(3)業者の営業の自由も重要――などと不招請勧誘禁止を見送った理由を説明した。

 だが、商品先物をめぐるトラブルの大半は、戸別訪問や電話による素人への不招請勧誘がきっかけとされ、日本弁護士連合会などが抜本的な規制強化を求めている。

 国会審議で野党は「商品先物の被害は依然深刻で、規制見送りは縦割り行政の弊害」と強く追及した。その結果、経産、農水両省は参院委員会審議の最終盤に「今後もトラブルが増えれば不招請勧誘の禁止を必ず検討する」と答弁。今後の規制強化に含みを持たせた。

 また、金融商品取引法の規制対象は元本割れリスクのある金融商品に限られ、預金や生命保険の大半は「銀行法や保険業法など、すでに詳細な法律が整備されている」(金融庁幹部)として除外された。

 だが、一般投資家にとっては「なぜ別なのか」との疑問が残る。英国法のように、銀行預金や保険商品なども対象にすべきだとの声は根強い。与謝野金融相が「質・量ともに不十分」と認める監督・監視当局の態勢強化と併せて、今後の検討課題となりそうだ。

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