携帯電話の閲覧制限、第三者機関設立 客観性担保が課題2008年04月09日 未成年者の有害サイト閲覧を制限する携帯電話のフィルタリングに関し、「健全」なサイトを認定する第三者機関が8日、携帯関連のサービス企業などが発起人となり、設立された。有害基準を巡り議論がある中、業界の取り組みが、より客観的な基準作りに一役買えるか注目される。
名称は「モバイルコンテンツ審査・運用監視機構」(理事長=堀部政男・一橋大学名誉教授)。携帯のネットから利用するサイトを対象に、運営会社の申請を受け付けて、未成年者が利用しても問題ないかどうか審査し、健全なサイトと認定する。 認定基準作りは、学者や弁護士など約10人で構成する基準策定委員会が行う。現在、基準作りを進めており、不適切な書き込みを防止・削除する体制整備や利用者への教育・啓発活動、悪質な利用者への処分・退会の制度整備などの項目を検討している。5月末までに基準作りを終え、6月中に運営会社の申請の受け付けを始める予定。サイトの認定や認定後に適正に運営されているかチェックする審査・運用監視委員会も置く。 携帯サイトの閲覧制限は現在、携帯・PHS各社がサイトが有害か否かを判断し接続できなくしている。出会い系サイトなどで起きる犯罪から未成年者を守る目的だが、各社独自の基準で有害性を判断するうえ、分類が大まかでブログなどの交流サイトも一律に制限されるため、サイト運営者などから批判があった。 同機構は、認定した健全サイトを携帯会社に連絡しフィルタリングの対象から外してもらうよう求めるなど連携していく見込みだ。 携帯各社に閲覧制限を強化するよう昨年末に要請した総務省は、4月に入り、規制の行き過ぎを緩和するために第三者機関の認定を受けたサイトを閲覧可能とするよう携帯各社に要請する方針を打ち出している。各社も要請があれば、対応する見通しだ。 だが一方で、与野党からは、国による有害基準の策定や、サイト管理者やネット接続業者への有害情報削除の義務づけなど法制化による規制強化の動きもある。 審査・運用監視委員に就く長谷部恭男・東大教授は8日の記者会見で「法制化は最後の手段。民間のノウハウをまず育てたい」と話した。 規制の緩和か強化かで議論が揺れる中、第三者機関は業界として自律性があるかどうかが試される。菊池尚人・慶応大准教授は「透明性・公平性を継続して確保できるかが、実効性を高めるかぎだ」と指摘する。 ◇ 〈携帯電話のフィルタリング〉 携帯電話各社が選別主体となり、特定サイトの閲覧を制限するサービス。携帯各社の公式サイトの一部のみ見られる方式と、各社が有害と設定した分類に含まれるサイトが見られなくなる方式がある。総務省は制限範囲の狭い後者の原則適用を各社に求める方針。 PR情報ビジネス
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