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G7に反応冷ややか 米銀資本不足、対策示されず

2008年04月13日

 大恐慌以来の金融危機の克服へ新たな一歩を踏み出した主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)だが、国際金融関係者の間に「対策の効果は未知数」「産業への深刻な影響が防げるかどうか」との冷めた見方が出ているように、打開への展望はなお描けていない。

 G7が示した対策は、銀行などの損失や取引状況を透明化することで、金融不安と信用収縮の悪循環にくさびを打ち込もうとするものだ。「底なし沼」に落ち込む恐怖感が消えれば回復が始まる、という見立てに基づく。

 監視強化で複雑な取引の実態を洗い出し、損失の確定などを通じて信用不安の沈静化を図るとともに、危機の再発防止につなげる――。考えは妥当であろう。

 しかし、破局を回避するための取り組みとしては不十分さを免れない。理由の一つは、米国が本格的な公的資金投入をためらい、信用収縮の中心にある米銀などの自己資本不足が解消する見通しが立たない現状に、対策が示されなかったことだ。

 額賀財務相は、公的資金を注入して銀行の自己資本を強化した日本の経験を生かすよう示唆したもようだが、米国ではイラク戦争や景気対策で財政赤字が再拡大している。納税者の支持を得にくい状況にある。

 大恐慌以来の危機であれば、その克服に力を発揮したニューディールに学んで大がかりな政策を打ち出しても、おかしくない。それに比べて今回のG7が示した選択肢は少ない印象だ。今後、日銀が経験した「ゼロ金利」や「量的緩和」を参考に米連邦準備制度理事会(FRB)が大胆な策を採れば展望が開けるかもしれないが、きわどい綱渡りには違いない。

 危機回避策が迫力不足だったもう一つの理由は、欧州が利下げで協調する姿勢を見せなかったことだ。G7は80年代から90年代にかけ、協調利下げや、為替安定のための協調行動に積極的だった。戦後最大の危機の今こそ真価が問われるのに、欧州中央銀行は「米国とは事情が違う」とばかりにインフレ抑制を最優先し、利下げによる景気刺激を否定し続けている。

 米国が単独で利下げを続ければ、ドル暴落による混乱と危機拡大も懸念される。ユーロの高騰が輸出企業の重荷になっている現状をみれば、いずれ欧州が利下げに動く局面も想定されるものの、今回はそうした可能性をさぐろうともしなかった。(編集委員・小此木潔)

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