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IHIが臨時株主総会 巨額損失、幕引き躍起

2008年04月19日

 巨額の損失を出したIHIの臨時株主総会が18日、東京都内であった。釜和明社長ら経営陣は、決算をさかのぼって訂正するという異例の不祥事をわびたが、株主からは厳しい意見が続出。釜社長の経営責任を問う声も相次いだ。社外役員ら取締役5人を選任する議案は承認された。

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IHIの臨時株主総会会場に入る株主たち=18日午前、東京都内

 会場のホテルには株主764人が出席した。開会後すぐ、壇上の役員全員が立ち、釜社長が「多大なご心配、ご迷惑をかけ、深くおわび申し上げます」と頭を下げた。役員退職金の支払いを見合わせているとも説明した。

 質疑では、株主28人が質問に立った。昨年の通常総会より11人多い。「社内処分が甘い」との指摘が目立ち、報酬を半年間返上する釜社長に、6人が辞任を求めた。釜社長は「職にとどまり、IHIを高収益企業に変える役割を担うことに全力を尽くしたい」との答えを繰り返した。

 IHIの株価は現在、1年前の半分以下の200円前後。質問では400円台後半で購入した、と話す株主も少なくなかった。「再建する期待が持てない」といった声も相次いだ。

 業績悪化を把握した時期を昨年7月としていることについて、「6月まで経営悪化の報告を抑えつけ、知らなかったと突っぱねているのではないか」との質問も出た。朝日新聞の取材では、昨年4月に当該の事業本部が業績悪化の分析を始め、首脳に損益見通しを報告したと複数の関係者が証言している。

 株主の質問に対し、釜社長は「コーポレート(会社)として、経営陣として07年度の業績下ぶれの懸念を知ったのは7月だった」と、これまでの見解を繰り返した。

 「粉飾決算だ」との声も出たが、釜社長は「その時点で分かる情報で決算をまとめた」として、故意に誤った決算を発表したわけではないと強調した。

 議案の採決では、浜口友一・NTTデータ相談役の社外取締役への起用など、取締役5人の選任を賛成多数で承認。昨年6月より1時間長い3時間23分で総会を終えた。

 IHIはこれで巨額損失問題に一定の区切りをつけ、再建を本格化させたい考え。総会後には「内部統制の強化、組織風土の改善策を講じ、信頼回復に全力で取り組む」として、株主の理解と支援を求める文書を出した。

 ただ、経営責任についての株主の不満が根強いうえ、東京証券取引所から「特設注意市場銘柄」に指定された状態が株価の重荷になっている。経営陣にとって、厳しい環境が続きそうだ。(堀口元、鈴木暁子)

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 〈IHIの巨額損失〉 昨年9月にボイラー事業の工事の遅れや欠陥などでの損失の存在を公表。12月に約850億円の損失計上を決めた。発表済みの07年3月期連結決算を営業黒字から赤字に訂正。08年3月期予想も400億円の営業黒字から赤字にし、今月10日には180億円の営業赤字に改めて下方修正した。損失が明らかになる前の昨年1月には公募増資で611億円を調達し、6月には300億円の社債を発行している。

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