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迫る原油120ドル 消費国の増産要求、産油国応ぜず

2008年04月24日

 【ロンドン=尾形聡彦、ニューヨーク=丸石伸一】22日閉幕した国際エネルギーフォーラム(IEF)は、原油高への懸念を表明したものの、高騰する相場を冷やす具体策は示せなかった。消費国が求める増産に産油国は消極的な姿勢を崩さず、両者の思惑はすれ違ったまま。原油価格は1バレル=120ドルの初の大台に迫っている。

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 「どこまで相場が上がるか分からない」(米アナリストのパベル・モルチャノフ氏)。ニューヨーク商業取引所の原油相場で、国際指標となる米国産WTI原油の先物価格が1バレル=119・90ドルまで上昇した22日、市場関係者らからこんな声が上がった。今月初めに一時100ドルを割り込んだ後、ほぼ一貫して上昇し続けている。

 産油国と原油消費国の代表が2年に1度対話するIEFは、打開策を催促するかのような上げ相場の中、ローマで開かれた。石油輸出国機構(OPEC)が9月まで正式な会合を開かないため、OPEC加盟国が多数集まるIEFの場で非公式会合が開かれるのでは、との憶測も呼んでいた。

 過熱する市場を冷やすには、「何らかの形で原油の増産を打ち出す必要がある」(消費国関係者)。ところが、IEFが正式に開幕する前日、消費国の期待はあっさりついえた。

 20日夕、甘利経済産業相とサウジアラビアのヌアイミ石油相との会談。「貴国が原油の増産にコミット(関与)することは、市場をクールダウン(沈静化)させることに極めて貢献する」と水を向けた甘利氏に対し、ヌアイミ氏は「現状は原油の供給は足りている」と説明し始めた。サウジ側は、今後5年間で約900億ドルを投入することなど中長期的に増産に努力する姿勢は強調したが、短期的な増産には最後まで否定的だった。

 最大の産油国であるサウジのヌアイミ氏はOPEC内で強い影響力を持つ。注目されていた同氏の発言が、OPEC側の「原油高騰は投機的な動きで供給自体は十分」とする公式見解の域を出なかったため、IEFでの歩み寄りの可能性は一気に遠のいた。

 産油国と消費国との差は埋まらないまま、IEFの共同声明は「現状の原油価格の水準に懸念を表明する」との一文を加えるのが精いっぱい。その限界を見透かすかのように、原油相場は声明発表後に一段と跳ね上がった。

 車社会の米国では、ドライブシーズンである夏の需要期を前に、需給逼迫(ひっ・ぱく)への懸念が高まりそうだ。値上がり益を見込んだヘッジファンドなどの投機も活発になるとみられ、米アナリストらの間では「当面は高値圏での取引が続く」との見方も多い。

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