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中国、増えるスト 物価急騰や権利意識の高まり背景

2008年04月27日

 【香港=奥寺淳】中国の工場でストライキが増えている。日系企業では、江蘇省無錫にあるブリヂストンのタイヤ工場の操業が20日から全面的に止まった。台湾や香港系企業でも労働争議が相次ぐ。急激な物価上昇や、今年1月に施行された労働契約法が影響しているようだ。

 ブリヂストンによると、19日に、従業員711人のうち製造現場の約350人が職場放棄を始めた。一律月200元(約3千円)の賃上げを求めているという。中国の工場労働者の平均月収の1〜2割にあたる。

 会社側は「いまも従業員側と協議中」と説明。1日当たり8千本の生産能力がある工場は、26日時点でも操業が止まったまま。車メーカーへの供給が滞らないよう、中国のもう一つの工場で補っているという。

 カシオ計算機が生産委託をしている広東省広州市の工場でも3月上旬に、待遇改善を求めるストがあった。約3千人の従業員が職場を離れ、楽器や電子辞書の製造が1日半止まった。同省東莞市のコニカミノルタの工場でも、2月のストでコピー機などのラインが停止。最終的に賃金を月690元から820元に引き上げたという。

 中国の外交筋によると、今月24日にも上海周辺の日系企業から「ストが起きそうだ」との連絡があった。労働争議に関する情報は日系企業に限らず増えているという。特に広東省に進出している台湾や香港企業では、1月以降、ストが頻繁に起きている。

 背景にあるのは、急激な物価上昇だ。中国では肉や魚などが値上がりし、2月のインフレ率は前年同月比8%台になっている。これに伴い、最低賃金も上昇。上海市は4月に、前年の月840元から960元へ、一気に14%も引き上げた。

 また、新しい労働契約法は、経営側に雇用期間を長くするよう促し、労働者の待遇改善を求めている。日本貿易振興機構(JETRO)広州事務所は「労働者の権利意識が高まり、全般的にストが多くなっている」と指摘する。

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