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燃油加算運賃「パンフにない」 海外旅行客から苦情殺到

2008年04月30日

 ゴールデンウイークたけなわ。ハワイ3泊5日、1人4万円のパックツアーに家族4人で参加したら支払額はいくら? 答えは16万円、ではなくて27万2千円。燃料市況に応じて国際航空運賃に加算される「燃油サーチャージ」が、1人2万8千円もかかるからだ。旅行会社のパンフレットには金額が載っておらず客からの苦情が殺到、業界が対策に乗りだしている。

表

  

 「二重価格で詐欺にあった印象だ」。日本旅行業協会(JATA)が昨年12月に加盟社に実施したアンケートでは、加算運賃に様々な苦情や不満が寄せられた。

 パンフレットには、料金表の近くに小さく「燃油サーチャージは含まれておりません」と書かれているだけ。昨年から何度も値上げされているため不満は高まり、親のひざの上に座る2歳未満の幼児にも同額かかることもやり玉にあがっている。

 パンフレットに加算運賃を含む料金を書けないのは、旅行会社が航空券を仕入れる時期と加算運賃が決まる時期がずれるためだ。航空会社とのパックツアー用航空券の仕入れ交渉は販売半年前ごろに始まる一方、加算運賃の変更は発券日の40日前に国土交通省の認可を受ける仕組みだ。

 JATAは3月、日本航空と全日本空輸にパックツアー用航空券は加算運賃を含んだ価格とするよう申し入れた。

 旅行会社独自の取り組みもある。大手のエイチ・アイ・エス(HIS)は2月発売の商品で加算運賃を含む支払総額を明示した、その名も「明朗会計」。割高に見えるため不安があったが、「窓口の販売員も説明しやすく、好評」(経営企画室)という。

 客からの申し込み後に料金を上げることは、国交省の指導で認められていない。このため、発売後に加算運賃が上がると差額分を旅行会社が負担せざるをえず、HISも同社の負担としている。

 JATAは「加算運賃は航空会社に代わって旅行会社が徴収しているのに、旅行会社がリスクを負うのはおかしい」(石山醇参与)と指摘。航空会社の協力がなくても、予想される加算運賃をもとに総額を記載できるよう国交省に求める方針だ。

 消費者に「自衛策」はあるのか。HIS経営企画室の清国幸恵係長によると、外国の航空会社には加算運賃が安いところもある。例えば日本―香港の場合、日系の航空会社だと1人1万6千円だが、キャセイパシフィック航空なら3400円(29日現在)。海外航空会社には、幼児には加算運賃をかけないところもある。(大平要)

     ◇

 〈燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)〉 航空会社が、ジェット燃料市況の変動にあわせて、国際線の本体運賃に上乗せして徴収する料金。燃料費の増加分を運賃に確実に転嫁する狙いで、日本では01年に貨物、05年から旅客に導入した。座席のクラスなどにかかわらず、路線ごとに金額は一律。遠距離になるほど高く、日本―欧州の往復だと現在は1人4万円。国内大手は3カ月ごとに改定している。

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