2009年10月17日0時5分
膨大な負債を抱えて関西空港の経営が困難に面している。増便を中心にここまでやってきたけれども、頼みとする航空業界も日本航空に象徴されるように経営危機で、増便どころか、減便に次ぐ減便で見通しはまったくたっていない。関空の存続には国の全面的支援が不可欠である。
周知のように近畿には関空のほかに、大阪(伊丹)、神戸と二つの空港がある。どう考えても三つでは多すぎる。ここでは発想を転換して、関空のもつ意味をもう一度考え直してみよう。
あれだけ巨大な、完備した航空基地を日本の中心部に建設することは、もはや不可能と言っても良い。現在、沖縄にある米軍基地の移転問題が難航している。例えば、沖縄の基地をそのまま関空に移転してはどうだろう。これこそ一挙両得というものではないか。
平和憲法を死守すべきことは論をまたないが、周りに軍備の拡張を進めている国家が存在することを考えると、平和を維持するためにも確たる自衛力はもたざるをえない。しかし、そのために国民に新たな財政的負担を強いるのはできるだけ避けるべきである。
こうなってくると、関空の持つ意味は極めて重要である。位置的には日本の中核にあり、周辺のインフラは最先端のものをもっており、日本の領土全般にわたってミニマムアクセスのできる位置にある。
関空不要論のちらほらする現在、これほどの有効活用法はないように思われるのだが。関空が国防の基軸となれば、今までの空理空論を離れて、日本の防衛論は地に足のついた具体的な形をなしていくであろう。これは今からの日本にとって、避けて通ることのできない道でもある。(可軒)
◇
「経済気象台」は、第一線で活躍している経済人、学者など社外筆者の執筆によるものです。