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薄型TV、悩む量販店 現行型はエコポイント対象外へ

2010年3月3日1時56分

写真:エコポイント制度に支えられ、好調な販売が続いている薄型テレビの売り場=東京都内の家電量販店エコポイント制度に支えられ、好調な販売が続いている薄型テレビの売り場=東京都内の家電量販店

 薄型テレビの販売を押し上げてきたエコポイント制度が4月1日から改定され、現行モデルの多くがポイント対象外になる。3月以降に売り出す新製品は大半が新基準に対応しておりメーカー側は平静だが、例年なら春以降も旧モデルの販売を続ける家電量販店は、3月末に向け在庫を絞り込むなど対応に苦慮している。

■メーカーは対応済み

 省エネ基準を満たした地上デジタル対応テレビを買うとエコポイントがもらえる制度は2009年5月に開始。今年4月からは、09年度より37%厳しいエネルギー消費効率基準などをクリアした製品だけがポイント対象になる。

 液晶テレビ国内最大手のシャープの場合、現在ポイント対象のアクオス38機種中17機種が一夜にしてポイント対象外に。現行の薄型テレビの過半が対象外となるメーカーもある。ただ新モデルの生産開始に合わせ旧型の生産を打ち切る例が多く、「3月以降発売のモデルは大半が適合しており影響は少ない」(大手メーカー)という。三菱電機のように発売中の12機種中11機種が新基準でもポイント対象のままの例もある。

 一方で家電量販店の対応はさまざまだ。量販店は例年この時期、値頃感の出る旧モデルを大量に仕入れ、新モデル発売後も「目玉商品」として店頭に並べる慣行もある。エコポイント制度で還元される「値引き」幅は46型で3万6千円相当。在庫の旧モデルを売り切るため差額を店の自助努力で値引きすれば、収益が悪化しかねない。

 関西を中心に展開する量販大手の上新電機は「旧モデルは3月末に向けて在庫がゼロに近づくよう、どんどん絞っていく」(経営企画部)。経済産業省が新基準のエコポイント対象商品リストを公表した2月19日以降、対象外となる薄型テレビの仕入れを数%減らしている。ただ「転勤や入学で需要の多い時期だけに店に商品がない事態は避けたい。普段以上に神経を使う仕入れだ」という。

■春商戦 不安と不満

 春商戦の真っ最中に制度が変わることへの不安も広がる。ミドリやデオデオなどを展開するエディオンは、「お客さんへの説明時間が長くなり、表示も全面的に変えなければ」と現場の負担増を懸念する。別の量販店の担当者は「客がとまどい、好調だった液晶テレビの販売に水をさす可能性もある。できれば制度をいじらないで欲しかった」と不満げだ。

 最大手のヤマダ電機は「今年も例年通りの仕入れを続ける。4月以降に旧モデルの在庫が残っても、現金値引きや(自社の)ポイントの付加など販売促進の方法はいくらでもある」(広報部)と強気で、影響は限定的と見る。ケーズホールディングスは「4月以降に客の反応と売れ行きを見ながら調整する」(社長室)と当面は静観の構えだ。(石山英明、溝呂木佐季)

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