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3メガ銀、V字回復なるか 景気・株価なお不安

2009年5月20日0時21分

写真:会見に臨む三菱UFJフィナンシャル・グループの畔柳信雄社長(中央)=19日午後、東京都中央区、越田省吾撮影会見に臨む三菱UFJフィナンシャル・グループの畔柳信雄社長(中央)=19日午後、東京都中央区、越田省吾撮影

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 09年3月期に6年ぶりにそろって大幅赤字に陥った3メガバンクは、いずれも10年3月期の「V字回復」を描く。2期続けての赤字を避けようと、不良債権や株安に伴う損失計上をできるだけ前倒しした。だが、景気や株価が想定より悪くなる不安は消えない。

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)が19日発表した09年3月期連結決算は2569億円の純損失を計上した。本業のもうけを示す業務純益は8423億円だったが、不良債権処理の費用が3578億円(傘下銀行の合算)、株安に伴う保有株関連の損失も5162億円に達した。ただ、みずほFG、三井住友FGと比べると、純損失額は最小、連結自己資本比率は11.76%で最高だった。

 10年3月期は、三菱UFJが純損益で3千億円の黒字を予想。他2メガも黒字回復を見込む。保有株関連の損失が落ち着くと見るからだ。

 しかし、不良債権処理費用については、三菱UFJは10年3月期に4300億円程度に増えると予想。畔柳信雄社長は19日の会見で、景気は年内に底打ちするとしながら、「生産などが非常な勢いで落ちたので、急に回復することはない」との認識を示した。

 昨秋のリーマン・ショック後、建設・不動産業が主だった不良債権の震源が「大きな輸出企業、中堅・中小企業の全業種、さらに海外向けにも及んだ」(みずほの塚本隆史社長)。三井住友の09年3月期の不良債権処理費用5500億円のうち1100億円は「予防的な引当金」。経済低迷が当面続くとみて、損失を前倒しで計上した結果だ。

 みずほと三井住友は10年3月期の不良債権処理費用が3〜4割減るとみるが、中小企業向けを中心に景気に左右されやすい。三井住友の北山禎介社長は「最大のリスク要因は内外の景気」と話す。

 邦銀特有の「持ち合い株」もリスク要因だ。3メガの含み損益がゼロになる日経平均株価は8000円程度だが、金融当局幹部は「株安への不安から、資金供給が滞る恐れが残る」と指摘する。保有株の含み損は、約6割分を中核的自己資本から差し引かなければならない。

 保有株を法定上限の半分以下に減らした三井住友は、取引先との関係から「これ以上の削減は難しい」(北山社長)。同じく半分以下になった三菱UFJはさらに減らす方針だが、数値目標はないという。みずほは「半分以下にする」(塚本社長)というが、時期は不明だ。

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