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プロミス、銀行主導鮮明 業界生き残り必死 社長交代

2009年10月10日1時56分

写真:記者会見するプロミスの神内博喜社長(左)と久保健・次期社長=9日、東京証券取引所記者会見するプロミスの神内博喜社長(左)と久保健・次期社長=9日、東京証券取引所

図:  拡大  

 消費者金融大手プロミスが異例のタイミングで社長交代に踏み切る。創業家出身の神内博喜(じんない・ひろき)社長(55)が会長に退き、筆頭株主である三井住友銀行出身の久保健副社長(55)が後任に就く人事を9日に発表。アイフルが私的整理に入るなど業界の不透明感が一段と強まるなかで、銀行主導で乗り切る姿勢を鮮明にした。

 社長交代は通常、株主総会に合わせて行われる。プロミスの総会は6月。異例の時期の交代について、神内氏は9日の記者会見で「銀行出身者が社長になるということで(銀行から)一歩踏み込んだ支援を頂ける。信用補完に十分なると考えた」と述べた。

 総会後も過払い利息の返還請求が増え、経営環境は想定より悪化。業界では「三井住友フィナンシャルグループが大和証券グループ本社に続いてプロミスとの提携も解消するのではないか」との憶測も流れた。神内氏は「銀行との連携強化が生き残りの必須条件」と見て、9月初めに交代を決意したという。

 三井住友幹部は「プロミスを見放すことはない」としながら、「過払い利息返還のリスクが読み切れない」とも指摘する。このため、当面はプロミス株の保有比率を現在の約20%に維持する方針だが、過払い利息問題が落ち着けば、引き上げることも検討するとみられる。両社の距離感を測りかねていた株式市場は、社長交代を関係強化のサインと見て、9日のプロミス株は前日比13.3%も急騰した。

 プロミスは09年3月期に過払い利息返還に備えた引当金を積み増し、純損益は1251億円の大幅赤字に陥った。「ポケットバンク」ブランドの三洋信販を07年に完全子会社化したことも重荷になっている。本業回帰を掲げる久保氏は「まずは縮めて、成長につながる反発力をいかに養成するかだ」と述べ、年明けに人員削減を含むリストラ計画を打ち出す方針を表明した。

 業界は(1)過払い利息返還(2)規制強化(3)金融危機の三重苦で「未曽有の危機」(久保氏)にあり、銀行の後ろ盾は生命線だ。逆に独立系は厳しく、アイフルは9月24日、債務返済の先延ばしを求めて私的整理に入り、米格付け会社スタンダード&プアーズは今月1日、同じ独立系の武富士の格付けを一気に5段階も引き下げた。過払い利息返還の重しがあるため、資本提携や企業合併・買収による信用補完も容易ではない。

 アイフルは正社員半減などを盛り込んだ再生計画案を立てたが、私的整理の成否は債権者の賛成を得られるかどうかに懸かる。武富士も格下げの影響で債務の早期返済を求められるリスクを抱え、資金繰り不安を解消する具体策を示す必要に迫られている。

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