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ウィンドウズ7、予約はビスタの3倍 アップルも対抗

2009年10月22日21時2分

写真:売り場にはウィンドウズ7がずらりと並んだ=22日午前、東京・秋葉原、高橋雄大撮影売り場にはウィンドウズ7がずらりと並んだ=22日午前、東京・秋葉原、高橋雄大撮影

 米マイクロソフト(MS)の新しい基本ソフト(OS)「ウィンドウズ7(セブン)」が22日、国内外で発売された。国内の1カ月間の事前予約で、前作「ビスタ」が発売から3カ月で売れた本数を売り上げ、同社は普及に自信を見せる。一方、ライバルの米アップルもパソコンの新シリーズを直前に投入して対抗している。

 「大変な熱気だ。想定以上に盛り上がっている」。マイクロソフト日本法人の樋口泰行社長は22日の記者会見で、自信を見せた。07年発売の前作「ビスタ」は、安全性を重視した結果、大容量メモリーが必要で動作も遅いと不評だった。このため、01年発売の前々作「XP」からの移行に失敗、パソコンの多くにまだXPが使われている状況だ。

 MSはセブンで安全面の機能を向上させつつも、ビスタの反省を生かし、常時作動するプログラムを減らして低価格パソコンでもスムーズに使えるようにした。家庭向け(アップグレード版)の参考価格は1万5800円と、ビスタより4千円安い。

 販売鈍化に悩むパソコンメーカーは、セブンを「起爆剤」と位置づけて一斉にセブンを搭載した新製品を投入。パナソニックの奥田茂雄・ITプロダクツ事業部長は「前評判も予想以上にいい」。大手家電量販店の幹部も「新型パソコンの投入で、単価の上昇も期待できる」と話す。

 米調査会社IDCは、セブン関連のパソコンや周辺機器、サービスの売上高が、10年末までに国内で2兆3千億円以上になると予想。ソフトウエアに関する米国の著名アナリスト、レイ・ワング氏は「新OSへの本格的な移行が久しぶりに起きる。10年末までに1億8千万本売れる予想で、ビスタより大きな増収効果をもたらす」と予測する。

 ただMSのOS支配も安泰とは言い切れない。自前OSを載せる米アップルのパソコン「マック」や、携帯電話「iPhone」が健闘。米グーグルは10年にもパソコン用OS「クローム」を無料で提供する。これに対してMSのセブンの総括開発責任者、スティーブン・シノフスキー氏は「ウィンドウズはOSの革新競争の中心にあり続ける。どんな相手とも戦っていく準備ができた」と強気だ。(五十嵐大介)

■アップル、「7」にぶつけ新機種

 【ニューヨーク=丸石伸一】マイクロソフトの新基本ソフト「ウィンドウズ7」発売にぶつけるように、米アップルは20日からパソコン「マック」シリーズの新機種を売り出した。MSに「使い勝手」や「安全性」で対抗し、シェアを少しずつ拡大してきた勢いを年末商戦でも維持する狙いだ。

 マックは今年、携帯電話「iPhone」のヒットの相乗効果などで販売が好調。世界的な不況の中でも、7〜9月期は前年同期比17%増の約305万台が売れた。「使いやすく、安全性も高いというマックの良さをアピールし続けたい」と、アップルのOS責任者の一人のブライアン・クロール氏は言う。

 「使い勝手」重視の一例が、新パソコン発売に合わせて発表した新型のマウスだ。マウスの背中を指でなぞって操作し、ズームやページめくりができるようにした。

 ウィンドウズ7で、タッチパネル方式の操作も可能にしたのを意識した新機能で、タッチパネル方式ではiPhoneなどで先行してきたアップルのプライドも垣間見える。「タッチパネル方式はとても重要な技術だが、それをどんな風に使えるのかが最も大事なことだ」とハードウエアの責任者の一人デビッド・ムーディー氏は強調する。

 世界のパソコン市場の90%超を支配するウィンドウズに比べれば、シェア5%前後のマックの存在は小さい。だが、MSへの対抗意識は強く、ウィンドウズ7の評価も「まだ複雑で、高価なうえに安全性への懸念もある」(クロール氏)と辛口だ。

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