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EV充電規格競う日本・ドイツ 国際標準狙い国内勢結集

2010年3月16日1時28分

写真:東京電力は営業用の電気自動車の充電に「日本方式」の急速充電器を使う=横浜市西区東京電力は営業用の電気自動車の充電に「日本方式」の急速充電器を使う=横浜市西区

表:  

 乗用車メーカー大手8社(開発子会社含む)と東京電力などは15日、電気自動車(EV)の急速充電器について「日本方式」の国際標準化を目指す協議会を設立した。日米欧の各メーカーによる電気自動車の本格市場投入を前に充電器の規格争いを制し、日本メーカーによる電気自動車の世界販売拡大を後押しする狙いだ。

 協議会には車部品各社や商社なども加わり、158社・団体が参加した。電気自動車は、現状では電池のフル充電時の航続距離が約150キロほどにとどまる。15〜30分で8割の充電が可能な急速充電器の整備が普及のカギを握るが、日本とドイツがその規格の国際標準化を目指している。

 各国の充電インフラの整備状況に詳しい野村総合研究所の田中雄樹上級コンサルタントによると、日独の充電方式は、発電所から送られる交流の電気を、車載電池に充電できるよう直流に変える装置をどこに付けるか、に違いがある。

 日本方式は充電器の中に設置するが、ドイツでは各社が車に搭載する方針。このため、日本方式の充電器価格は約300万円するが、ドイツ方式ではこの数分の1ですむ。一方、ドイツ方式だと車体価格は数十万円高くなるという。米国の方式は日本方式に近い形という。

 電気自動車の市場投入は日本勢が先行。欧州でも三菱自動車が今年秋から「アイミーブ」を、仏プジョー・シトロエングループにOEM(相手先ブランドによる生産)供給し始めたり、日産自動車が今年末から「リーフ」を販売したりする。ただ、ドイツ方式が巨大市場の欧州にも広がっていけば、日本勢の販売に影響が出る可能性がある。

 このため協議会は、国際規格を定める国際電気標準会議などに、日本方式を国際標準として認めるよう働きかけを強めていく。日産自動車の志賀俊之最高執行責任者は同日の設立総会で「電気自動車の技術革新では各社が競争するが、充電インフラは業界が一つとなって協業することが必要な取り組みだ」とあいさつした。(小暮哲夫)

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