現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. ビジネス・経済
  4. コラム
  5. 経済を読む
  6. 記事

黒字企業、1000社台回復 東証1部3月期、2年ぶり

2010年6月11日0時19分

図:  拡大  

表:  拡大  

 東京証券取引所第1部に上場する企業の2010年3月期決算がすべて発表された。朝日新聞が1342社を集計した結果、純損益で赤字の企業が前期からほぼ半減し、黒字企業が2年ぶりに1千社台を回復した。純利益の上位には通信や金融などが目立つ一方、輸出関連企業はリーマン・ショック前の業績に遠く、「回復途上」色が濃い。

 1342社の純損益を単純合計すると9兆4932億円。前期は3兆4094億円の赤字だった。ただ、リーマン・ショック前の08年3月期が黒字21兆4551億円で、黒字水準は半分以下にとどまる。

 黒字だった企業数は1081社で、09年3月期より27%増え、全体の8割に達したものの、1200社台だった08年3月期には及ばない。赤字は260社で同49%減った。

 純利益1位はNTTドコモ、2位はNTT。前期は1位と2位が逆で、子会社のドコモが親会社を抜いた。情報通信では、KDDIも減益ながら10位に入った。

 携帯電話と同じく内需型の金融機関は、急回復した。前期は赤字だった3メガバンクが、そろって上位10位以内に入った。みずほフィナンシャルグループ(FG)の純損益は8千億円も改善し、改善幅は全社でトップだった。

 東京電力は15位、関西電力が19位で、電力の復活も目につく。東電は07年の地震で柏崎刈羽原子力発電所が停止し、08年3月期は1501億円の純損失となり、全社で最も赤字幅が大きかった。しかし昨年、一部が運転再開したことで燃料費が大幅に減り、損益が改善した。商社も健闘。前期は3位だった三菱商事は、減益ながら5位を維持した。

 一方、輸出関連企業はまだ回復途上だ。トヨタ自動車は2094億円の黒字。世界的な販売落ち込みで4369億円の赤字だった前期に比べると改善したが、1兆7千億円もの純利益を上げた08年3月期に比べると、8分の1の水準だ。徹底したコスト削減で収益改善を図ったが、販売台数はまだ低調で、本格回復とは言い難かった。

 電機は、日立製作所やパナソニック、ソニー、東芝が赤字に。エコポイント制度で年度後半に巻き返したものの、上半期の落ち込みを補うことはできなかった。

 鉄鋼は、鋼材需要の後退が響いた。新日本製鉄は前期、純利益13位だったが、10年3月期は赤字に転落した。

 高速道路の「休日上限1千円」の影響で打撃を受けたのは海運。下位6位となった川崎汽船をはじめ、商船三井や日本郵船は減益幅が700億〜1100億円に達した。(千葉卓朗、永島学)

PR情報
検索フォーム


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内 事業・サービス紹介