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原油流出で苦境 英BPに国内で危機感強まる

2010年6月12日0時53分

 【ロンドン=有田哲文】米南部沖メキシコ湾の原油流出事故で苦境におちいった国際石油資本、英BPに対し、英国内で危機感が強まっている。清掃費用にくわえ、米政界から株主への配当を控えるべきだなどと批判されたことで、株価が急落。経営問題に発展するおそれすら言われ始めた。

■米から批判、株価急落

 BPの株価は11日こそやや持ち直したものの、4月20日の事故前にくらべて40%以上落ちている。市場では「この株価では、買収しようという企業が出てくるのでは」と言われ始めている。

 市場が懸念するのはまず、底なしに見える清掃コストだ。BPは4日、回収作業などこれまでにかかった費用が10億ドル(910億円)にのぼると公表、今後の増加も見込まれる。さらに米世論と米政権からの強い風当たりも懸念材料だ。なかなか被害を食い止められないことに加え、陣頭指揮をとるヘイワード最高経営責任者が「ふつうの生活に戻りたい」ともらしたことに批判が集中。オバマ大統領がテレビで、自分の部下ならクビにすると発言。米国内には「対策が優先」と、裁判をしてでも配当を止めようという動きがある。

 米国では悪の権化のような扱いだが、英国では違う。FTSE100種平均株価指数を構成する会社のうち、BPは配当で1割以上を占める。年金などの金づるなのだ。

 英投資顧問会社ブルーウィン・ドルフィンの石油アナリスト、イアン・アームストロング氏は「米政権の姿勢は、清掃作業にも株主にもプラスにならない。BPには責任があるが、米国の企業もかかわっている。彼らはBPのような扱いを受けていない」と語る。

 キャメロン英首相は週末に予定されるオバマ大統領との電話会談で、この問題を取り上げる見通しだ。ロイター通信によると、米国務省の報道官は10日、「これは米国と民間企業との問題だ。同盟国との問題ではない」と語った。

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