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批判は認められたい欲求の裏返しである

2009年11月2日10時49分

 この言葉は今年、友人から習いました。私はそんなことをそれまで考えたこともなかったので、批判する相手への対応が、以前より的確にできるようになりました。

 これは何を言っているかというと、私のこのコラムの内容が「読みにくくてくだらない」と批判されたとします。いままでなら、その言葉を聞いた私は「ドーーーン」と落ち込んでいたのですが、その人はなぜ、そういうことを言ったのかというと、その裏に「自分だったら、もっといい内容を話せるし、書ける」という考えが背景にあるかもしれないという意味なのです。

 そして、例えば自分は勝間よりもいい言葉を知っているし、コラムを書く能力があるのに、その機会がない、自分の能力が認められていない、という無意識の不満があり、それが相手(私)に対する批判という形で表れるのです。

 実際、私にも心当たりがあります。自分がコンサルティングや経営分析をする際に、特に自分が詳しいサービスほど必要以上に批判的で、非難的になるのです。

 なぜなら、知見が多いために穴も見えやすく、ついついあら探しをしてしまったり、欠点を考えたり、うまくいかないのではないかと突っ込んでしまったりします。

 これはすなわち、「自分の専門知識を相手にわからせたい」という承認欲求の裏返しなのでしょう。

 私はこのことにうすうす気づいていましたが、自己承認欲求の裏返しだと言葉にしてもらってから、すっきりしましたし、それを自覚することで、必要以上に攻撃的になることを避けられるようになったと感じています。

 逆に、自分がかかわったことについて批判されたときにも、相手の立場を考えて、どこまでの内容をアドバイスとして受け入れるべきか、そして、どこからが「見て、見て、見て、自分を認めて」という相手の自己承認の欲求なのかをある程度、見極められるようになってきました。

 自分の強みを持つことは大切ですが、自己承認の欲求が過ぎる余り、その強みを振り回して他者への批判や非難に転嫁するのは、大変、危険なことです。だからこそ、このような癖が私たち全体にあることを自覚すれば、必要以上の摩擦を防げると思います。

勝間さんプロフィール

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勝間 和代(かつま・かずよ)

 1968年東京都生まれ。経済評論家・公認会計士。早稲田大学大学院ファイナンス研究科、慶応大商学部卒。当時最年少の19歳で会計士補の資格を取得し、マッキンゼー、JPモルガンなどを経て経済評論家として独立。05年、「ウォール・ストリート・ジャーナル」から「世界の最も注目すべき女性50人」に選ばれる。著書に「お金は銀行に預けるな」(光文社)など多数。

 勝間和代さん主宰、ワーキングマザー及びその予備軍の女性が集うコミュニティ「ムギ畑」はこちら

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