2009年7月3日11時5分
Q 優先株のほかには、どんな種類株があるの?
A 優先株とは逆に、配当や会社の財産を受け取る権利を制限して、議決権だけ与える劣後株がある。会社に十分な利益が上がっていないとき、普通株や優先株を発行すると配当を受け取る株主が増えて、既存株主にとって株の価値が下がる恐れがある。だから、株主に迷惑をかけずにお金を外部から調達するための手段として考えられたんだ。
Q 劣後株を持ちたい人は少ないんじゃない?
A そうだね。だから発行時の株の値段は普通株より割安になることが多い。でも配当にはこだわらず、割安で会社の議決権を集めて経営権を握りたい場合は魅力的に映ることもある。04年に産業再生機構がダイエーの支援を決めた際は、株の一部を劣後株で引き受けて再生に乗り出した。
Q 劣後株を発行している国内の上場会社はどのくらいあるんだろう?
A 5月末現在では、建設会社のピーエス三菱(東証1部)と、飲食店などを経営するグローバルアクト(東証2部)の2社だけだ。グローバルアクトの場合、経営不振で借金を返す原資に困った際、投資ファンドが支援の見返りとして劣後株を受け取った。配当がなくても、ファンドは経営権を安く手に入れ、業績を回復させて高く売れれば、利益になるからね。
Q ほかにはないの?
A 上場していない中小企業でオーナー社長が相続対策として劣後株に注目する例はある。会社の経営を自分の息子に継がせる場合、普通株をたくさん譲ると多額の贈与税が課せられる可能性がある。でも、財産を受け取る権利が小さい劣後株は価値が低く、課税額を抑えられるんだ。