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インドの株式市場(4) 粉飾企業も上場を継続

2009年9月5日10時41分

 Q 株式市場の公平性や透明性を保つための規制は、しっかりしているのかしら。

 A 証券市場を包括的に監督する機関として、92年に証券取引委員会が設立され、インサイダー取引の監視などで主要な役割を担っている。

 Q 万一のとき、投資家は保護されるの?

 A 証券会社が破綻(はたん)した場合に備えて、各証券取引所が投資家保護基金を設立している。判決までに時間がかかる裁判所に代わって、投資家が絡む紛争を処理する機関も用意されている。証取委は「証券制度に関する限り、インドはすでに先進国なみ」と自賛している。

 Q 年明けに大きなスキャンダルがあったね。

 A IT大手のサティヤム・コンピュータ・サービスという企業が売り上げや利益、銀行の預金残高などを水増ししていた事件だね。創業者の会長も逮捕された。事件後、証取委は主要な上場企業51社を対象に、当該企業と直接利害関係をもたない「独立監査法人」による特別監査を実施し、今後も定期的に続ける方針を決めた。インドでは創業者による株の保有割合が5割を超える。市場への影響を考え、銀行に担保として入れる際には公表することなども義務づけた。

 Q サティヤムは上場廃止にならなかったけど、基準はどうなっているの?

 A 上場廃止基準は、とくに設けられていない。サティヤムの粉飾決算は歴史的な事件だったけれど、証取委は「投資家の利益を考えれば、企業を根こそぎ(上場廃止)にするのは得策ではない」として、上場を継続させる方針だ。

(この項は高野弦が担当しました)

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