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40歳の人は、年金がもらえるの?

2009年5月27日15時45分

 ここ数日、年金が目減りしてしまうという数字を連日のように厚生労働省が公表し、多くの方が不安になっているようです。

 5年前、小泉内閣時代に「100年安心」と説明された年金改革。100年の安心を得るために、2017年まで年金保険料を毎年アップし、給付額を毎年減らすはずでした。ところが、それでもまだまだ間に合わないということなのです。

 今月初めに厚生労働省は、ここ10年間の経済数値を使って年金を計算すると、22年後には厚生年金の積立金が枯渇して、年金制度は実質的に破綻するというデータを出しました。

 ここ10年といえば、半分の期間は、いざなぎ景気を超える景気回復と言われ、けっして不景気ではなかったはず。それなのに、22年しか持たないというのは、いかに「100年安心」年金がいい加減なものであったかということです。

 今、40歳の人が年金をもらうのは、65歳支給だと25年後。仮に年金が22年後に破綻するとすれば、43歳以降の人は年金がもらえなくなるのでしょうか。

 そこで、仮に85歳まで夫婦で生きるとすると、生活費はどれくらい不足するのかを計算してみました。

 政府が発表している「100年安心」年金から総務省が発表している老後に必要な生活費の平均を差し引いてみると、現在、政府がもらえると言っている額をしっかりもらえるなら、生活費の不足分は816万円。これなら貯金や退職金で何とかなりそうです。

 ただ、もし支給額が1割減っていたら、1483万円の不足。2割目減りすると2150万円の不足。3割減れば2818万円の不足。4割減れば3485万円の不足。半額支給になれば、4152万円の不足ということになります。

 25年後、まさか年金が破綻しているということはないでしょう。が、その頃には、70歳支給になっていたり、給付額が減らされたりで、3〜4割減というのは、避けられなくなっているのではないかと思います。

 そうなったら、どうすればいいのか。

 一番大切なのは、60歳以降も働けるようにしておくこと。70歳くらいまで働くスキルを身につけておかなければ、惨めな老後ということになりそうです。

プロフィール

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荻原 博子(おぎわら・ひろこ)

1954年長野県生まれ。経済ジャーナリストとして幅広く活躍。デフレを見越し、借金を減らし投資を控える「資産防衛」を一貫して提唱。現在、テレビ・雑誌・新聞などを通じて不況時の生活防衛策や、保険、金融、住宅問題など実戦的な提案を発信している。著書に「荻原博子の家計まるわかり読本」(学習研究社)「生命保険は掛け捨てにしなさい!」(ダイヤモンド社)など多数。監修した「ボクたちの値段」(講談社)も好評発売中。

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