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2012年8月8日
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荻原博子の“がんばれ!家計”

金メダルの価値

文・荻原博子

 世界の頂点を示すオリンピックの金メダルは、直径8.5センチ、厚さ7ミリで、重さ約410グラム(ロンドン五輪の場合)。金の含有量は約6グラムで、地金としての市場価格に換算すると約5万800円(650ドル)だそうですが、お金に換算できないのは、選手の汗と涙と栄光の印だからでしょう。

 なぜ、トップが金メダルなのかと言えば、金は他の金属に比べて希少性が高く、普遍性があるからです。

 人類が初めて金を手にしたのは約6000年前で、今までに採掘された総量は、オリンピックの公式50メートルプール約3杯分。希少価値あり。

 金の価格は、ニューヨーク、ロンドン、チューリヒ、香港の世界4大市場で決まり、どこでもこの価格でリアルタイムな取引をしています。

 中国、インド、ヨーロッパなどの大陸では金が財産として好まれますが、歴史的に戦火に見舞われ、自国の通貨を持って逃げてもなかなか現地通貨に換金できないケースは多いから。金製品なら、いつでもどこでも、その時点の金相場の価格で引き取ってもらえます。宝石は、火事で焼けると二束三文になりますが、金は溶けてドロドロでも、その重さ相当の値はつきます。

 一般的に買いやすいのは、純度が高い金貨。たとえば、メイプルリーフ金貨は、純度99.99%(フォアナイン)で、1オンス(1トロイオンス=約31.1035グラム)の小売価格(税込み)は14万4837円、買い取り価格(税込み)は13万2281円(8月7日現在、田中貴金属工業の情報)。他に、2分の1オンス、4分の1オンス、10分の1オンスもあります。

 金は、買う時も売る時も手数料がかかるので、短期の投資向きではありません。また、株のように持っている間に配当も期待できません。ですから、持つなら、長く持つ財産として。

 子供が生まれたら、金メダル(コイン)ひとつ。希望の大学に合格したらひとつというように、記念に残してあげるのもよいでしょう。

プロフィール

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荻原 博子(おぎわら・ひろこ)

1954年長野県生まれ。経済ジャーナリストとして幅広く活躍。デフレを見越し、借金を減らし投資を控える「資産防衛」を一貫して提唱。現在、テレビ・雑誌・新聞などを通じて不況時の生活防衛策や、保険、金融、住宅問題など実戦的な提案を発信している。著書に「荻原博子の家計まるわかり読本」(学研パブリッシング)「生命保険は掛け捨てにしなさい!」(ダイヤモンド社)など多数。監修した「ボクたちの値段」(講談社)も好評発売中。

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