ソニーは、携帯電話や電気自動車に使う充電式のリチウムイオン電池の国内生産体制を見直す。円高対策として国内は今後2年間で主要部材の生産に特化し、組み立て工程は海外に全面移転する。組み立て専門の栃木事業所(栃木県下野市)は研究所に衣替えし、約500人の従業員を対象に配置転換や希望退職者の募集を検討する予定だ。
見直し対象は栃木事業所のほか、福島県郡山市と本宮市にある計3事業所。組み立て工程は、2013年度末までに中国とシンガポールの工場に移す。郡山、本宮両事業所は、電池の性能を大きく左右する電極の生産に絞り、今後も需要にあわせて拡大する考えだ。栃木事業所の生産は順次終了し、電池の設計・開発部門を集めて研究開発の拠点にする。
リチウムイオン電池は、スマートフォン(多機能携帯電話)や電気自動車向けに需要が伸び、年率2ケタ以上の市場拡大が見込まれている。このためソニーは主力事業のひとつに位置づけ、1ドル=80円を超える「超円高」にも耐えられる生産体制づくりをめざす。