財務省は8日、2011年の国際収支状況(速報)を発表した。海外とのモノ・サービスの取引や投資状況を示す経常収支は、前年比43.9%減の9兆6289億円の黒字にとどまった。経常黒字が10兆円を割ったのは、1996年の約7兆1千億円以来15年ぶりだ。
11年の経常黒字は10年の約17兆1千億円から急減し、バブル景気で海外旅行などが多かった91年の約9兆1千億円に並ぶ低水準になった。07年に過去最高の約24兆8千億円になった後、リーマン・ショックで減少してから回復しつつあったが、日本が海外から「稼ぐ力」が再び弱まった。
経常黒字が減ったのは、貿易収支が前年より約9兆5千億円も悪化して1兆6089億円の赤字に転落したからだ。すでに1月に発表した通関ベースの統計で31年ぶりの貿易赤字になっているが、保険料や船賃などを除いて算出する国際収支状況でも63年以来48年ぶりの貿易赤字になった。