政府は、東京電力に公的資本を注入するのに伴い、同社の勝俣恒久会長(71)を退任させ、後任を外部から選ぶ方針を固めた。民間出身者を軸に調整しており、企業経営者への接触を始めた。ただ、電気料金の値上げや原発事故の処理など、難問が山積。人選は難航する可能性がある。
政府や電力各社でつくる原子力損害賠償支援機構は、6月の株主総会後、東電に1兆円規模で出資する方針。東電が福島第一原発の廃炉費用などの負担に耐えきれず、経営破綻(はたん)するのを避けるためだ。破綻した場合、事故の損害賠償や電力供給に支障が出るおそれがある。
機構と東電は3月、同社の将来像を示す「総合特別事業計画」をつくる。その中に機構による資本注入の方針を盛り込む一方、勝俣氏が退任を表明し、経営責任を明確にする方向だ。退任の時期は、6月の株主総会日になる見通し。