【北京=琴寄辰男】中国鉄鋼工業協会の●崎琳会長(武漢鋼鉄社長、●は「登」に「おおざと」)は7日、朝日新聞などのインタビューで、資源メジャーを「採掘コストが十数ドルの鉄鉱石を中国に100ドル超で売っている」と批判した。大幅値上げが予想されている2010年度の鉄鉱石価格交渉を念頭に、「外国のいくつかの成り金が勝手に値上げすることは許されない」とも述べた。
会長は、中国の10年の粗鋼生産量が前年比約6%増の6億トンに達するとの見通しも明らかにした。世界鉄鋼協会によると中国は09年に世界の粗鋼生産量の約47%を占め、2位の日本に大差をつけている。10年の伸び率は09年の13.5%より縮むものの、圧倒的なシェアを保つのは確実だ。
一方で会長は「中国鉄鋼メーカーの経営は苦難に満ちている」と強調。生産能力過剰やBHPビリトンなど3大資源メジャーによる鉄鉱石の値上げを理由に挙げた。
中国企業による海外の鉄鉱石権益買収については「中国の経済発展や資源確保ばかりでなく、企業自身のコストダウンにとっても非常に重要」と発言。豪州などから中国企業による買収に警戒感が出ていることには「外国人も中国に投資して人民元を稼いで帰っている。我々が外国に行ってドルを持って帰って何がいけないのか」と反論した。