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「休眠特許」発掘に本腰 特許庁、特典も検討

2009年5月24日10時38分

 特許庁が従来の「特許の保護」に加え、「特許の利用促進」にも重点を置き始めている。07年度の国内企業などによる特許所有件数は約108万7千件あるが、うち半分近い54万2千件は活用されていない「休眠特許」。せっかくの発明が死蔵されているケースは多い。

 特許庁は、特許審査期間の短縮化に取り組み、08年10月から「スーパー早期審査制度」を開始した。すでに使用され、国際出願である場合などに限り、申し立てから2カ月かかっていた期間を1カ月に短縮。第1号は慶応大学が出願した特許で、17日で結果が出た。

 ただ、埋もれている特許の活用が課題になっている。07年には約39万件の特許申請があった。特許は20年で切れる。埋もれた特許をどう利用していくかを含め、特許庁は、11年の通常国会で50年ぶりとなる特許法の抜本的な改正案を提出する考えだ。

 大学や企業の発明と違い、個人が出願した特許はなかなか人目に触れにくい。

 横浜市青葉区の鈴木誠一郎さん(39)は、電卓やデジタル時計の液晶で使われる7本の線を使い、「線字」を考案した。横3本が「あいうえお」の「あ行」から「お行」まで、縦4本で「あかさたな……」の「あ列」から「わ列」を示し、五十音を表現する仕組み。当初はポケベルでの利用を考え、00年に特許を取得(特許番号3121792)したが、「点字の代わりになる」と発想を変え、07年には立体化して新たな特許を取った(同3966637)。広く普及した点字に取って代わるのは、なかなか難しいが、鈴木さんは「1日あれば小学生でも覚えられる」と話す。

 特許庁は、特許の利用を促す仕組みとして、特許を新商品や新サービスに積極的に活用してほしい発明者らに、権利の維持に必要な費用を減額する特典を与えられないかなどを検討している。

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