【井上亮】トヨタ自動車が4月から、下請け部品メーカーに求める部品の購入価格の引き下げを緩和していたことがわかった。3月までの値下げ率は1・5%だったが、4〜9月に納入される部品は1・0%とした。円高の一服やコスト削減で業績が急回復してきたことから、値下げ要求を緩めて部品各社に利益を還元する。
トヨタは半期に1回、部品の購入価格を各社との交渉で改定している。2010年ごろからは毎回、1・5%程度の値下げを求めてきた。超円高が進んだ11年度下期と12年度上期は「円高協力」の名目も加えて3%程度を求めた。業績が回復してきた12年10月からは1・5%程度と、以前の値下げ率に戻していた。
トヨタは円高でも収益が出せるようコスト削減や効率化を徹底。13年3月期決算で5年ぶりに国内事業の営業黒字化を達成し、14年3月期の連結営業利益もリーマン・ショック前の水準に近い1兆8千億円を予想する。このため、「トヨタだけがもうけるわけにはいかない」(幹部)と判断。値下げ率を緩和した。
値下げ要求の緩和は、東海地方に多い部品メーカーには朗報で収益の底上げにつながりそうだ。今後、雇用を増やしたり、給料を上げたりする動きにつながる可能性もある。