2009年7月2日15時3分
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「つかめるだけの現金、持ってって」。東京都中央区の人形町商店街で、わくわくする企画が始まったと聞き、いったい、いくらつかめるのか行ってみた。結果は――。
6月30日夕。商店街近くに住む野崎マユ子さん(75)の腕まくりした右手が千円札の山の中に入った。透明なアクリル板の箱からおそるおそる引き抜いたその手には、しわくちゃの札が7枚。「上等だね。娘呼んで、おそばでも食べに行こうかしら」と野崎さん。
商店街が、お中元とお歳暮商戦で「現金つかみどり」を始めて12年。それまでは自動車や旅行券を特賞にしていたが、「駐車場がない」「休みが取れない」などの声が届いたため、「いっそ、自由に使える現金をあげちゃえ」となったという。
つかみ取りに参加するには、当然ながら商店街で買い物しなければならない。まず、2千円ごとに1回できる抽選(500円の買い物4回でも可)で当たると、抽選結果に応じて三つの現金箱からつかみ取りができる。
【特等箱】1万、5千、千円札がそれぞれ20枚【2等箱】千円札のみ【3等箱】10〜100円硬貨のみ、といった具合。箱に手を入れられない4等でも現金50円はもらえるという。
早速、自分でも2千円の買い物をして挑んだが、4等で手を入れられず。50円をもらった。やっぱり、そうか……。それでも「試し」として3等箱で挑戦させてもらうと、2180円をゲットしたが、そのまま箱に戻した。
つかみ取りの客寄せ効果はいかに――。
老舗(しにせ)和菓子店「寿堂」の杉山浩一さん(77)は「『補助券が欲しいから』と、570円の菓子を一つ余計に買って下さるお客さんもいます」と話す。人形町商店街協同組合の南谷康夫副理事長(52)も「その場で現金をもらうと、地元でもう1回買い物をしてくれるお客さんが多いんです」。組合によると、一期間あたりの賞金総額は約300万円で、抽選券もほぼ同額分が配られるという。
最後に、南谷さんに「うまくつかみ取るコツ」を聞くと、ポイントは直径8センチの箱の穴の大きさだという。この穴に掛からないようスッと引き抜ける細い手が断然有利らしい。「手が細く指も長い女性がいらっしゃると、『持っていきそうだな』と思います」。3年前に12万6千円もの大金をつかんでいったのも、そんな手を持つ女性だったという。
今期の「つかみどり」は10日まで(午前11時〜午後6時)。(岡雄一郎)