【小池竜太】全国で唯一稼働中の関西電力大飯原発3、4号機(福井県)について、原子力規制委員会は3日、原発の新しい規制基準に照らした結果「安全上重大な問題はない」として、定期検査に入る9月までの運転継続を認めた。関電は、電力需給が逼迫(ひっぱく)する夏場、原発による発電ができることになった。
規制委はこの日の定例会で、先月に評価会合がまとめた報告書を了承した。田中俊一委員長は関電に対して、「さらなる安全の向上に努めてほしい」と注文を付けた。報告書では、関電は対策を小出しに提案する場面があったなどと批判する記載も盛り込まれた。中村佳代子委員は、関電の安全に対する意識について、「合格点に達していない」と苦言を述べた。
8日に施行される新規制基準では、過酷事故対策や大幅に強化した地震・津波対策が求められている。新基準ができる前から動いている大飯3、4号機については、どの程度現状で満たしているかを確かめることとし、規制委は4月に調査を開始。安全上重大な問題が見つからなければ、運転継続を認める方針を示していた。
確認作業で規制委は、関電に対し、過酷事故時に指揮所として使う緊急時対策所の場所や地震の揺れの大きさ、津波の高さの想定などについて、見直しを求めた。関電が要求に応じたため、新基準におおむね適合していると判断した。
ただ、大飯原発は重要施設の一つ「非常用取水路」の直下に活断層がある疑いが指摘されている。現在も規制委の外部専門家らが調査中で、結論がでていないため、敷地内の活断層問題は今回の確認作業の評価対象から外れた。今後の調査で活断層と判定された場合は、9月の定検前でも運転停止を求める可能性がある。
関電は大飯3、4号機について、定検終了後の早期の再稼働を目指しており、8日の新基準施行後すぐに規制委に対して審査の申請を提出する方針だ。