【篠健一郎】日本銀行は4日、全国各地の景気の現状をまとめた「地域経済報告」を発表した。全国9地域のうち、東北を除く8地域で景気判断が上方修正された。ただ、雇用情勢が依然として厳しい地域もある。参院選では、こうした地域の経済情勢をふくめ、安倍政権の経済政策の是非が問われることになる。
関東甲信越、東海、近畿など8地域で、景況判断が上向いた。東北は、4月時点で「回復しつつある」と他地域よりも景気回復が速いという位置づけで、今回もこの判断を維持した。
景気を引っ張っているのは、円安効果にわく自動車産業だ。生産では、自動車など「輸送機械」が、東海や中国、北海道など6地域で「持ち直し」や「増加」と判断された。
消費も堅調で、旅行関連も持ち直しが続いている。
ただ、雇用や賃金への波及はまだ鈍い。雇用者所得は中国など3地域で「弱めの動き」とされたほか、九州・沖縄では雇用・所得情勢全体が「厳しい状態が続く」と判断された。
安倍政権が発足した昨年12月末以降、「株高・円安」が急激に進んだが、5月下旬にその流れが止まった。一方で、住宅ローン金利は上がり続けている。