【末崎毅】内閣府は5日、景気の上がり下がりを示す景気動向指数(2010年=100)の5月の速報値を発表した。景気の現状を示す一致指数は前月より0・8ポイント高い105・9。昨年12月から6カ月連続で前月を上回った。さまざまな経済指標が良くなっていることを反映した。
基調判断は「下げ止まり」から「上方への局面変化を示している」へと上向きに直した。上方修正したのは、「悪化」から「下げ止まり」に変えた2月以来、3カ月ぶりだ。数カ月前に景気の「谷」があり、その後に上昇に転じた可能性が高いことを示す。
指数をつくる11の経済指標のうち、9指標がプラスに寄与した。大きく影響したのは鉱工業生産で、電力会社向けの蒸気タービン部品やボイラー部品のほか、太陽電池モジュールなど国内向けの需要が好調だった。有効求人倍率は3カ月続けて改善。小売りの販売額も上がっている。
米国景気の回復や円安で輸出企業に追い風が吹いており、国内の景気は持ち直している。昨年度の補正予算による公共事業がこれから本格化することから「次の月の景気判断は『改善』へと上方修正される可能性が高い」(明治安田生命の小玉祐一チーフエコノミスト)との見方も出ている。
景気の先行きを示す先行指数は4月より2・8ポイント高い110・5で、6カ月連続の上昇となった。リーマン・ショック前の07年6月以来の高い水準となった。新設住宅着工床面積や東証株価指数、消費者態度指数といった指標が上向いているためだ。