【ワシントン=斎藤徳彦】中国の税関総署が10日発表した6月の貿易統計によると、輸出が前年同月比3・1%減の1743億ドル(約17・6兆円)となった。旧正月による連休の影響で落ち込みやすい1、2月を除くと、リーマン・ショックの影響が残っていた09年11月以来、3年7カ月ぶりの減少だ。中国経済を引っ張ってきた輸出の減速が鮮明になってきた。
輸出の減少について、税関総署は「世界的な需要の減少に加え、人民元高の影響を受けた」と分析する。各国と貿易摩擦が頻発し、制裁の関税を課される商品があることも一因という。
中国の輸出は、今年1〜4月には前年比10%以上の伸びを示していた。ただ、この数字は、規制をかいくぐって中国に投機資金を持ち込むため、架空の輸出をつくり上げて輸出代金を装う「架空貿易」で水増しされていた疑いが強い。
当局がこうした手口への取り締まりを厳しくした途端、5月は輸出の伸びが1%に急減速し、その実態は力強さに欠けることが明らかになっている。
一方、6月の輸入は前年比0・7%減の1472億ドル(約14・9兆円)となり、2カ月連続で減少した。