【畑中徹=ニューヨーク、長崎潤一郎】11日の東京外国為替市場では、1ドル=98円台半ばと、約2週間ぶりの円高ドル安水準となった。日本銀行が景気の基調判断に「回復」との表現を2年半ぶりに盛り込んだことから、円が買われている。円高で株価は伸び悩んでいる。
日銀は11日の金融政策決定会合で、景気の基調判断を「緩やかに回復しつつある」として、7カ月連続で上方修正した。景気回復が加速していることが確認されたことで、円金利も上がっていく可能性が高いとして、円が買われている。
午前11時47分に決定会合の内容が公表されると、一気に50銭程度も円高が進行。一時1ドル=98円50銭近辺と、東京市場では約2週間ぶりの円高ドル安水準となった。午後1時時点は、前日午後5時時点より1円76銭円高ドル安の1ドル=98円69〜71銭、対ユーロでは同95銭円安ユーロ高の1ユーロ=129円63〜66銭。
10日のニューヨーク市場では、ドルが売られて円が買われ、一時1ドル=99円40銭をつけた。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が10日の講演で、当面は金融緩和を続ける姿勢を示したためだ。日本時間11日早朝の豪シドニー市場では98円20銭近辺まで円高が進んだ。
東京株式市場は取引開始直後には、円高で利益が減る輸出関連企業の株が売られた。その後は小幅な値動きとなっていたが、日銀の決定会合後に再び円高が進んだため、午後の取引では下げ幅が広がり、一時は130円を超えた。
午後1時時点での日経平均株価は前日終値より127円43銭安い1万4289円17銭。午前の終値は、日経平均が同23円84銭(0・17%)安い1万4392円76銭。東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は、同5・18ポイント(0・43%)低い1190・02。出来高は12億9千万株。