【北京=斎藤徳彦】国際通貨基金(IMF)は17日、中国経済についてのリポートを発表した。「シャドーバンキング(影の銀行)」などにより正規の銀行融資以外の貸し出しが急速に膨らみ、約840兆円の国内総生産(GDP)の55%に達していることから、「金融システムの安定に脅威となりうる」と警告した。
トピックス「シャドーバンキング」IMFによると、銀行融資以外の貸し出しは、2008年末にはGDPの20%だったが、その後に急増した。IMFは「透明性が低く、モラルハザード(倫理の欠如)に陥る危険がある」と指摘。焦げつきなどによって融資の資産価値が下がった場合、金融市場や政府に「深刻な信用収縮と財政負担をもたらす恐れがある」とした。
融資の多くは08年のリーマン・ショック後、地方政府が経済成長を保つための景気刺激策として公共工事などを増やした際に積み上がったとされる。IMFは「地方を含め政府の広義の借金はGDPの45%」と試算。「今後も急速で不均衡な成長を保とうとすれば、ショックを引き起こすリスクが大きくなる」とした。
リポートは年1回、IMFが当該国との協議を経て発表する。今回の協議では、13年の中国のGDP成長率の予測も8%から7・75%に引き下げた。