【末崎毅】来年度の国内総生産(GDP)成長率の政府見通しは、実質が1・0%、物価変動を加味した名目が3・1%になることがわかった。来年4月に消費税率を8%に引き上げることを前提にしているため、プラス成長は維持できるものの成長率は減速する。
内閣府が8月上旬に政府の経済財政諮問会議に示す。今年度のGDP成長率の政府見通しは、実質2・5%、名目2・7%という2月時点の見通しを実質2・8%、名目2・6%に修正する。デフレによって名目が実質を下回る「名実逆転」はまだ解消しない。
消費税率を上げると、増税前にモノを買っておこうとする「駆け込み需要」の反動が出たり、家計が「負担増」になって消費が落ち込みやすくなったりするため、来年度の成長率にはブレーキがかかる。実質1・0%の政府見通しは、日本銀行の1・3%の見通しより慎重だが、民間調査会社41社の平均0・57%に比べると楽観的だ。
一方、日銀が金融緩和によって物価上昇率を上げようとしていることを見込み、来年度の名目成長率は13年度を上回るとみる。
安倍晋三首相は秋に、消費増税するかどうかを最終判断する。政府見通しは消費増税を前提にしているが、あくまでも見通しなので首相の判断を縛らないという。