証券最大手の野村ホールディングスは31日、2014年3月末までに人件費などのコストを約800億円削減する方針を明らかにした。08年に買収した米リーマン・ブラザーズから引き継いだ欧州事業を大幅に縮小し、営業の軸足を国内とアジアに移す。
増資インサイダー問題で7月末にグループ最高経営責任者(CEO)を引責辞任した渡部賢一氏の後任である永井浩二・グループCEOが、この日の部店長会議で説明した。「グローバルの旗は降ろさない」(永井氏)としているが、よりアジア市場に立脚した戦略を強化し、世界での拡大路線を進めてきた前経営陣の方針を転換する。
政府債務危機が直撃した欧州事業は、12年3月期には915億円の純損失を出した。主に人件費などの高コスト体質が課題で、昨年から1千億円近い削減を進めたが、いまだに黒字転換できていないため、法人向けの大口取引部門で追加のコスト削減を行う。