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【ワシントン=尾形聡彦】世界的にドル安傾向が強まるなかで、米国でドルの基軸通貨体制の今後の方向性を巡る議論が高まっている。米政権とのかかわりが深い、米有力シンクタンク「ピーターソン国際経済研究所(PIIE)」のフレッド・バーグステン所長(68)は朝日新聞のインタビューで「米ドルの基軸通貨体制はもはや米国の国益に沿わない」と指摘し、米ドルの支配的な役割を徐々に下げるべきだと提言した。
今後、20年ほどかけて「米ドルと欧州の単一通貨ユーロの2極体制に移行する」との見方を示すとともに、アジア各国が対ドルへの自国通貨切り上げで政策協調する「アジア版プラザ合意」を求めた。
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――米ドルの地位を次第に低下させる必要性を説いていますね。なぜですか。
「国際通貨システムで米ドルが支配的な地位を占めていることは、米国の国益に沿わなくなっている。理由は二つある。まず貿易赤字の拡大につながる。世界からの米国への貸し出しが突然止まれば、ドルは暴落する。巨額の資本流入は低金利や過剰流動性をもたらし、現在のような経済危機につながってしまう」
「第二に、米国が自らの為替レートを制御することが困難だ。輸出競争力を高めるため、自国通貨を弱めるための(ドル買い)介入を行うと、米ドルは過剰に高くなってしまう」
――ドル・ユーロの2極体制になるのでしょうか。
「現在は(世界の外貨準備に占める割合は)ドルが65%、ユーロが25%だが、10〜20年先にはともに40〜50%を占めるかもしれない。約100年続いたドルの時代が、10〜20年でユーロとの2極体制に進化するのではないか」