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南米リチウム争奪戦 塩湖の底に世界の8割(1/3ページ)

2009年11月1日10時53分

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写真:SQMの施設にある蒸発池。水はやや緑色を帯びており、豊富な太陽光を浴びてリチウム濃度が上がっていく=チリ・アタカマ塩湖、勝田写すSQMの施設にある蒸発池。水はやや緑色を帯びており、豊富な太陽光を浴びてリチウム濃度が上がっていく=チリ・アタカマ塩湖、勝田写す

図:  拡大  

 パソコンや携帯電話に加え、電気自動車などの充電式電池の材料として、需要が急増しているリチウム。その資源の8割が集中するとされる南米で、激しい争奪戦が繰り広げられている。世界有数の電池生産国である日本も、獲得に躍起だ。チリの生産現場を訪れた。(アタカマ塩湖〈チリ〉=勝田敏彦)

 チリの首都サンティアゴから北へ飛行機で2時間。第2の都市アントファガスタから、さらに車で3時間ほど移動すると、5千メートル級のアンデス山脈のすそ野に延々と砂漠が広がる。その中に、アタカマ塩湖が見えてくる。

 広さは約3千平方キロ。鳥取県の面積に匹敵する。塩湖というが、表面に水がある場所は少なく、ほとんどは砂まみれになった岩塩の固まりだ。

 リチウムは、湖の地下十数メートルに潜んでいる。アンデス山脈の雪解け水などが岩塩層にしみこみ、リチウム塩などを溶かして塩湖の底に流れ込むのだそうだ。

 ここで操業するチリの大手企業SQMは、この水を約200本の井戸でくみ上げる。サッカー場ほどの大きさの数十の蒸発池にため、約10カ月かけて天日で水分を蒸発させて濃縮する。水は微妙に緑色を帯びている。水分が蒸発してリチウム濃度が高まるとともに、黄色みを増していく。

 SQMの施設では約700人が働く。肥料の生産が主な事業だが、最近は「副産物」のリチウムにも力を入れる。リチウム濃度が6%になると、アントファガスタ近郊の工場に運び、不純物を除いたあと、最終製品である炭酸リチウムや水酸化リチウムを製造している。

 アタカマ塩湖は標高約2300メートルの高地だが、かつては海だった。アンデスの造山活動で隆起して海が干上がり、リチウムなどがたまったらしい。年間で雨が降るのは数日というカラカラの気候も生産を助ける。

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