【田幸香純】不妊治療の費用を保障する新たな保険商品が登場しそうだ。金融庁が来年中に内閣府令の改正をめざし、保険会社が売れるようにする方針だ。不妊治療の多くは健康保険の対象外で、治療費も数十万円になる。民間企業の力で子どもを望む夫婦を支援できれば、少子化対策にもなると判断した。
金融審議会(首相の諮問機関)で審議が進んでおり、対象は「不妊治療に関する医療行為」の全般となりそうだ。今でも女性特有の子宮がんなどをカバーする医療保険が人気を集めている。保険各社はこうした医療保険や終身保険に「不妊治療特約」などを加えた新しい商品を考えている。
不妊に苦しむ夫婦には、治療の負担が重くのしかかっている。例えば、体外受精や顕微授精の費用は1回あたり30万〜40万円が相場だという。厚生労働省は2004年度に助成制度を設け、支給件数は10年度までの7年間で5倍以上に増えた。ただ、1回あたり15万円が上限で、年2回、5年間までしか受け取れない。保険業界は、公的支援の手が届かない部分を補う保険の需要は高いとみている。